イタリア予選敗退でタベッキオ会長ついに辞任も、会見で“恨み節”と“自賛”のオンパレード!

2017年11月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「第2レグのハーフタイムに監督を代えなかったこと」

本文中で触れた項目以外にも、2014 年に周囲の反対を押し切ってアントニオ・コンテを代表監督に招聘した件など、功績は幾つもあるタベッキオ監督だが、やはり歴史的失態の責任は問われて然るべきだろう。 (C) Getty Images

 イタリアのロシア・ワールドカップ(W杯)予選敗退が決まって1週間。現地時間11月20日、イタリア・サッカー連盟(FIGC)のカルロ・タベッキオ会長が辞意を表明した。だが、政治的に辞任に追い込まれたと、恨み節を口にしている。

 60年ぶりにW杯への切符を逃したイタリアは先週、ジャン・ピエロ・ヴェントゥーラ監督を解任した。だが、任命責任を問われていたタベッキオ会長は、連盟会議でイタリア・サッカーの改善案を提示すると主張し、辞任を拒んでいた。
 
 だが、20日の連盟会議で、支持母体であるアマチュアリーグにも見切りをつけられたタベッキオ会長は、即座に辞任を決意。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、その後の会見で「連盟幹部にも辞任を求めたが、誰も応じなかった」と不満を露にした。
 
 さらにタベッキオ会長は、「スポーツではなく政治的行為」としての辞任だと強調。イタリア五輪委員会のジョバンニ・マラゴー会長が前日のテレビ番組で、元代表監督のマルチェッロ・リッピがヴェントゥーラを選んだと発言したのを受け、自身の任命責任についても次のように述べた。
 
「ヴェントゥーラを選んだのは、私ではないということが分かっただろう。だが、私が彼の代償を払うことになった。第1レグでポストに嫌われたシュートがゴールになっていたら、私は英雄になっていたのか?」
 
 タベッキオ会長の怒りは収まらない。来シーズンからチャンピオンズ・リーグにイタリア勢が4チーム出場できるようになったことや、連盟幹部がUEFAの重職に就いたこと、ビデオ・アシスタント・レフェリーの導入など、自身の功績を強調。「予選敗退の責任? 第2レグのハーフタイムに監督を代えなかったことかな」と言いたい放題だ。
 
 また、後任監督候補についても、「4、5名のビッグネーム」にコンタクトを取ったことを明かした上で、「全員忙しかった。私が理由で誰も就任したがらないというのはウソだ!」と主張している。
 
 FIGCは90日以内に新会長選挙を行なわなければならないが、マラゴー会長がFIGCを委員会化し、元審判のピエルイジ・コッリーナ氏に混乱収拾を託すとの報道も浮上している。
 
 W杯予選敗退というよもやの事態に陥ったカルチョの国は、しばらく混乱が続くのかもしれない。
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