代償はあまりにも大きかった…UEFAがエブラに7か月の出場停止処分! さらにマルセイユが

2017年11月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

マルセイユ会長はサポーターグループへの処分も明言

プライベートで格闘技を修練していたエブラだけに、思わず足が出てしまったか……。マルセイユ会長の言葉通り、もはや「挽回不可能」である(写真はフランスフットボール誌より)。

 11月2日のヨーロッパリーグ、ギマラエス対マルセイユ戦のキックオフ前、サポーターの顔面にキックをお見舞いしたパトリス・エブラの処分が決定した。フランスの全国スポーツ紙『L’Equipe』がその詳細を報じている。
 
 金曜日、UEFA(欧州サッカー連盟)はレギュラーシーズン終了となる来年6月30日まで、主管する全コンペティションのゲームへの出場を禁じた。加えて、元フランス代表SBに1万ユーロ(約127万円)の罰金を課している。
 
 この裁定を受けてすぐさま反応したのが、所属元のマルセイユだ。公式の声明文をリリースし、「我々オリンピック・マルセイユとパトリス・エブラは双方合意の下で、契約を解除することとなった」と発表。もともと今シーズンいっぱいだった契約を解消した。さらに、クラブのジャック=アンリ・エイロー会長の声明も添えられ、今回の決断に至った理由を説明している。
 
「エブラはマルセイユのために深い愛情と熱意を持ってプレーし、ピッチでもロッカールームでも常に模範的な振る舞いをしていた。だが今回、彼は挽回不可能な行為に及んでしまった。どんな背景があったにせよ、看過できるものではない。経験と影響力のある彼のようなベテランは、ピッチ内外の言動で若者を導かなければならないのだ」
 
 一方でエイロ―会長は、エブラを執拗に挑発し続けたマルセイユのサポーターグループに対しても、なんらかの処分を下すと断言。その上で、「再発防止を含め、これまで以上に数あるグループの代表者たちと意見交換をしていきたい」と語った。
 
 これで浪人となってしまったエブラだが、まだ国内リーグ&カップ戦やFIFA(国際サッカー連盟)が管轄するゲームに関しては、出場の是非が定まっていない。今後のFFF(フランス・サッカー連盟)とFIFAの裁定がもし軽微なものになれば、どこかのクラブが招聘に動くかもしれないが……。現時点では望み薄、と言わざるを得ない。
 
 奇しくもフランス代表がウェールズ代表に2-0の快勝を飾った同じ日、かつて栄華を極めたOBが、キャリア最大の窮地に立たされた。怒りに任せて放ったカラテキック。その代償は、あまりにも大きかった。
 
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