判定に不満の北アイルランド…「ロッカールームは怒りに包まれている」と指揮官

2017年11月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

一方、シャキリは「勝利に値したのは我々」

問題のPK判定の場面。シャキリのボレーも、C・エバンスが身体を張ったブロックも、見事なプレーだったが……。 (C) Getty Images

 11月9日(現地時間)に行なわれたロシア・ワールドカップ欧州予選プレーオフの第1レグで、ホームの北アイルランドはスイスに0-1で敗れた。

 失点は58分のPK。ジェルダン・シャキリが放ったダイレクトボレーをコリー・エバンスがブロックしようとした際、彼の腕にボールを当たり、ハンドと判定されたのだ。しかし、その時のC・エバンスは腕を引っ込めた状態にあった。
 
 これについて、北アイルランドのマイケル・オニール監督は試合後、「コリーの腕は不自然な位置にはなかった。審判は何も見えていなかったようだ。私はてっきり、相手にファウルかオフサイドがあったのだと思った」と語っている。
 
 それまで守勢に立っていたものの、ペナルティーエリア内ではスイスをうまく封じ、ほぼ狙い通りの展開で試合を進めていたとも言えるだけに、北アイルランド側の怒りは収まらず、オニール監督は「ロッカールームは怒りに包まれている」と明かした。(英国『BBC』より)
 
 また、指揮官の不満はこれに止まらず、開始5分にスチュアート・ダラスに激しいタックルを仕掛けたスイスのファビアン・シェアが警告で済んだことについても、異論を唱えている。
 
「この試合を象徴する瞬間だった。あれはレッドカードに値するものだったと、私は思っている。あの判定によって、我々は何の恩恵も得ることはできなかった」
 
 オニール監督がこのように語るのは、ファウルを受けたダラスはこれで足を痛め、その後、たびたびピッチに倒れ込み、後半序盤でついに交代を余儀なくされたからだ。
 
 それでも指揮官は気を取り直し、リターンマッチでの挽回を誓った。
 
「我々は今日の試合、良い反応を見せたと思う。後半のプレーは特に良かった。まだ、状況はイーブンだ。第2レグに向けて、得点を奪う方法を見つけなければならない。今日のことは忘れ、気持ちを切り替えていきたい」
 
 一方、先勝したスイス。決勝PKを生むボレーシュートを放ったシャキリは、審判の判定について「PKだったのかどうかは分からない。僕はシュートを撃つことに集中していたから、ボールが(C・エバンスの)手に当たったかどうかは見ていない」としながら、こうも語っている。
 
「審判はPKと判断した。それがサッカーだよ」
 
 また彼は、試合全体を振り返って「試合を90分間コントロールし、ボールを保持し続けて、多くのチャンスを作ることができた。我々は北アイルランドよりはるかに良いプレーを見せた。勝利に値したのは我々だ」と、結果は妥当なものであると訴えた。
 
「熱狂的な相手サポーターの前でプレーするのは難しかったけど、良い結果を得られた。次の試合が楽しみだ。今日と同じように勝って、W杯行きを決めたいと思う」
 
 最後にシャキリは、こう次戦への抱負を語った。運命の第2レグは11月12日、スイス・バーゼルで行なわれる。
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