C・ロナウドの“異常事態”にジダン監督やチームメイトは…

2017年11月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「すぐに決めてくれる」と周囲は信頼を崩さず。

チャンスにはコンスタントに絡むが肝心のシュートが決まらない。次節こそ、指揮官やチームメイトの期待に応えたい。 (C)Getty Images

 現地時間11月5日、R・マドリーはリーガ・エスパニョーラ第11節でラス・パルマスをホームに迎え、3-0の勝利を収めた。公式戦で連敗を喫し、大きな批判を浴びていただけに、ジネディーヌ・ジダン監督とチームにとっては一息つける白星だったと言えるだろう。

 2点を先行して迎えた74分、イスコのゴールをお膳立てしたのが、右サイドから鋭いクロスを繰り出したクリスチアーノ・ロナウドだ。勝利を決定付けるゴールだったが、ポルトガル代表FWがこのゴールを特別に祝うことはなかった。

 C・ロナウドは、チャンピオンズ・リーグでこそ4試合で6ゴールと荒稼ぎしているが、出場停止により開幕から4試合を棒に振ったリーガでは、11節を終えてわずか1ゴールにとどまっている。近年の活躍を考えると、これは"異常事態"と言っても過言ではない結果だ。

 それだけに、イスコのゴールを祝わなかったのは、フラストレーションが理由という声もある。しかし、スペイン紙『Marca』が伝えた試合後のジダン監督のコメントによれば、C・ロナウドは、「イスコのゴールをアシストできてとても満足そうだった」という。

「彼がゴールを望んでいることは、チーム内のだれもが知っている。リーガではまだ1ゴールしか奪えていないが、それでも彼の存在はわれわれにとって有益であり、最終的には彼が違いを作ってくれると信じているよ」

 そう語るジダン監督は、C・ロナウドだけでなく、この日も本拠地サンチャゴ・ベルナベウのファンからブーイングを浴びたカリム・ベンゼマに対しても、「すぐにゴールを決めてくれるはずだ」と、信頼をまったく崩していない。

 それは、セルヒオ・ラモスも同じだ。『Marca』紙の取材に対しチームキャプテンは、「彼らのゴールはそのうち決まる」とコメント。さらに、「2人がゴールを望むのは当然」としつつ、大事なのは勝利に貢献していることだと主張した。

「ノーゴールに終わった試合のあと、クリスチアーノが怒って家に帰るのは事実だよ。ただ、僕らはなにも心配していない。彼は前線で違いを作っているし、大事なのはチームが勝つことだから」

 豪快なミドルシュートでチームの2点目を挙げたマルコ・アセンシオも、「僕らはチーム。みんなが同じ方向を向いているし、だれがゴールやアシストを決めたかなんて気にならないよ」と、チームとしての一体感を強調している。

 R・マドリーは、インターナショナルウィーク明けの18日、宿敵アトレティコ・マドリーとのダービーマッチに臨む。はたして大舞台に強いC・ロナウドは、このビッグマッチでゴールを奪い、周囲の騒ぎを鎮められるのか。
 
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