R・マドリーに完敗のエイバルは5戦連続未勝利…乾貴士はフル出場も見せ場なし

2017年10月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

乾は相手のタイトなマークに苦しみ…。

起点となるべく果敢に仕掛けた乾(右)だったが、モドリッチ(左)やカゼミーロのマークの前に決定的な仕事をさせてもらえなかった。 (C) Getty Images

 現地時間10月22日、マドリードのサンチャゴ・ベルナベウで、リーガ・エスパニョーラ9節のレアル・マドリー対エイバルの一戦が行なわれた。
 
 リーガ3連勝中のR・マドリーは、4-3-1-2システムを採用。最前線には大黒柱のクリスチアーノ・ロナウドを起用。その相棒役にはカリム・ベンゼマではなく、マルコ・アセンシオを抜擢した。
 
 一方、ここ4戦未勝利のエイバルは、5-3-2と守備に人数を割いたシステムを採用。注目の日本代表MFの乾貴士は、普段の右サイドハーフではなく2トップの一角として先発起用された。
 
 序盤から素早いパスワークでボールポゼッションを高めて攻勢を強めるR・マドリーに対して、エイバルがコンパクトな守備からの速攻で応戦するという構図で進んだ試合は、前者がセットプレーから均衡を破る。
 
 18分、右からのショートコーナーの流れからアセンシオがボックス内にクロスボールを供給。このボールをセルヒオ・ラモスと競ったエイバルのCBパウロ・オリベイラがマイナスにクリアすると、ボールは無情にもゴールへと吸い込まれた。
 
 先手を取って精神的にも優位に立ったR・マドリーは、勢いそのままに追加点を挙げる。
 
 28分、ルカ・モドリッチのスルーパスに左サイドを抜け出したイスコが、マイナス気味にグラウンダーのクロスボールを蹴り込むと、これをアセンシオがダイレクトボレーで合わせてゴールを射抜いた。
 
 立て続けに失点を喫したエイバルは反撃の機会を伺うも、攻撃の起点に据えた乾が、カゼミーロやモドリッチのタイトなマークに潰され、R・マドリーを脅かすには至らず。結局、目立った場面を創出できないまま、ハーフタイムを迎えた。
 
 後半に入り、防戦一方だったエイバルは前掛かりにプレッシャーをかけて追い上げを図るが、クロスボールやビルドアップでのパスミスが目立って決定機を生み出すことはできなかった。
 
 やや攻め込まれたR・マドリーだったが、一切動揺を見せないで試合を進行。前半ほど前掛かりには行かずに受け身に回るも、64分にモドリッチ、66分にC・ロナウドとショートカウンターから決定機を創出するなど主導権は握り続けた。
 
 その後も危なげなく試合を進めたR・マドリーは、82分にダメ押し点を奪い去る。
 
 左サイドをオーバーラップしたテオ・エルナンデスからのパスをバイタルエリアで受けたマルセロが、ヒールでベンゼマに落とし、それをフランス代表FWがダイレクトでリターン。これをボックス内で反転気味に受け直したマルセロはフリーとなり、落ち着いてゴール右下隅へ流し込んだ。
 
 相手の華麗なパスワークから試合を決定付けられたエイバルは、一矢報いろうと反撃を試みて、後半アディショナルタイムに乾が渾身のシュートを放ったが、相手GKキコ・カシージャの好守に阻まれて万事休す。結局、試合は3-0でホームチームが白星を掴んだ。
 
 地力の差を見せつけたR・マドリーはリーガの連勝を4に伸ばした。一方、4試合連続完封を喫し、5試合連続未勝利となったエイバルは、順位も降格圏が間近に迫る16位と苦しい状態が続くこととなった。
 
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