65年ぶりの快挙! マンU撃破のハダースフィールド指揮官が「我々は最高すぎた」と自画自賛

2017年10月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

敵将モウリーニョも「勝つに値するチームだった」と白旗。

智将クロップの下でコーチングキャリアの礎を築いたワグナー監督。なるほど、どこか風貌も似ている。(C) Getty Images

 実に65年ぶりとなる会心の勝利だ。現地時間10月21日に行なわれたプレミアリーグ9節で、昇格組のハダースフィールドがマンチェスター・ユナイテッドを2-1で撃破したのである。
 
 1971-72シーズン以来のトップリーグに挑戦中のハダースフィールドは、本拠地にマンチェスター・Uを迎えた一戦で躍動。28分にオーストラリア代表のアーロン・ムーイのゴールで幸先良く先制すると、33分には自陣からのロングフィードに抜け出したベルギー代表FWロラン・ドゥポワトルが追加点を挙げて突き放す。
 
 さらに後半は猛攻を受け、78分に敵FWマーカス・ラッシュフォードにゴールを奪われて1点差に詰め寄られるも、その後は堅守で耐え凌ぎ、見事2-1で白星を手にした。
 
 試合後、今シーズンのプレミアリーグで初黒星を喫したマンチェスター・Uのジョゼ・モウリーニョ監督は、「勝つに値するチームが勝ったんだ」と苦虫を噛み潰したような表情で語った。
 
「彼らは攻撃性、勝利への欲望、強いスピリット、そして自己犠牲、それらすべてを駆使してプレーした。私好みのプレーをしていたよ。そう、単純に勝つべくして勝ったんだ。今日の我々の姿勢は悪すぎた。フレンドリーマッチですらこんなことはなかった」
 
 一方、歴史的快挙とでも言うべき勝利を挙げたハダースフィールドのデイビッド・ワグナー監督は、大きな自信を手にしたようだ。
 
 ドイツとアメリカのハーフであるワグナーのキャリアもまた、興味深い。現役時代はシャルケやマインツでプレーし、引退後は2011年から15年にかけてドルトムントⅡの監督を務め、当時トップチームを指揮していたユルゲン・クロップ(現リバプール)の薫陶を受けた。
 
 その後、15年途中からハダースフィールドを率い、クロップに直々の教えを受けた『ゲーゲンプレッシング』をチームに浸透させ、ついにはマンチェスター・Uを撃破するまでに至ったのだ。
 
 それだけに喜びはひとしおのようで、試合後には「選手たちはマンチェスター・Uと対戦するうえで、どのような態度、スピリット、一体感を持って戦うべきかを見せてくれた」と語り、さらに次のように続けた。
 
「試合前には『結果は期待できない』と言ったけど、本音を言えば、少しだけ信じていたんだ。正直、後半は苦しくてゲームプランを変えざるを得なかった。でも、今日の我々は最高すぎた。どれだけ守って、どれだけ相手をゴールから遠ざけたことか。誰もがゴールにボールを入れさせないためにファイトしてくれたんだからね」
 
 そんな会心の勝利を挙げたハダースフィールドの次節の相手は、なんとリバプール! ワグナーは、兄貴分のクロップが指揮するチームからも勝利を挙げ、2週連続の大物食いを果たせるだろうか。要チェックだ。
 
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