【ブンデス日本人】武藤嘉紀&浅野拓磨、ともに交代出場で見せ場を作る

2017年09月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

浅野は2つの決定機をアコロに提供したが…

チームの結果は対照的なものとなったが、武藤(左)と浅野(右)は今後に可能性を感じさせるプレーを短い時間のなかで披露した。 (C) Getty Images

 9月16日(現地時間)、ブンデスリーガ第4節が行なわれ、武藤嘉紀所属のマインツは王者バイエルンに0-4で敗れ、浅野拓磨所属のシュツットガルトは1-0でヴォルフスブルクを下した。


 ここまで不動のワントップだった武藤が風邪の影響でスタメンを外れたマインツは、90分を通して敵地でバイエルンの圧倒的な攻撃に晒されることとなった。
 
 12分にミュラーのダイレクトシュートがロッベンに当たってホームチームに先制点を奪われると、次々に決定機を作られてしまう。GKアドラーの好守やクロスバー、そして相手のシュートミスに守られたものの、23分にはキミッヒの縦パスに抜け出したロッベンに追加点を許した。
 
 後半もバイエルンの圧倒的攻勢に変わりはなく、50分にミュラーの右サイドからの長いグラウンダーのクロスにレバンドフスキが合わせて3点目。前節でホッフェンハイムに敗れた王者は、気合十分で全く隙を見せず、攻守でマインツを圧倒する。
 
 武藤がディアロとの交代でピッチに登場したのは、ほぼ勝負が決した76分。いきなりGKノイアーにプレッシャーをかけ、味方のパスカット→シュートというプレーを引き出した。
 
 その直後、バイエルンはレバンドフスキのコントロールされたヘディングシュートで4点目を奪い、その後も攻守で手を緩めることがない。武藤は前線でボールを待つも、後方からのパスはほとんど通ることがなかった。
 
 孤立状態の武藤だったが、86分に自ら決定機を創出する。ボールを持ったCBフンメルスに迫り、ボールを奪い去るとドリブルで持ち込み、強烈なシュートをゴール左隅に放った。
 
 残念ながら、ボールはわずかに枠を外れ、ノイアーの牙城を崩すことはできず。FWとして決めるべきプレーだったとも言えるが、防戦一方だったこの試合、15分のクアイソンの突破、67分のフライの強烈ミドルに続く、マインツの攻撃における数少ない見せ場となった。
 
 一方、3試合連続でのベンチスタートとなった浅野は、ホームのシュツットガルトが1点のリードの71分、CFのテロッデに代わって出場した。
 
 それから3分後、後方からのパスを受け、快足で左サイドを抜け出すと、グラウンダーで中央に折り返す。これをDFの前で受けたアコロが決定機を迎えるが、強烈なシュートはコースが甘く、GKカステールスに弾かれた。
 
 その直後にも、再び左サイドを疾走した浅野は、ペナルティーエリア内に侵入してマイナスに折り返す。これもアコロにぴったりと合ったが、ダイレクトシュートはしっかりミートせずにクロスバーの上……。43分に貴重な先制点を挙げたアコロだったが、試合を終わらせる機会をことごとく逸した。
 
 この後、シュツットガルトはゲントナーが味方GKツィーラーと交錯(ツィーラーの膝がゲントナーの頬を直撃)し、治療の後に担架で退場。すでに3人の交代枠を使った後だったため、数的不利を負うこととなり、浅野も残り時間は守備で奮闘することを余儀なくされた。
 
 7分という長いアディショナルタイムを凌いだシュツットガルトは、今シーズン2勝目。浅野は短い出場時間のなかで、やるべき仕事はしっかり果たしたと言えよう。
 
 なお、この日のその他の試合で出場した日本人選手は、フランクフルトの長谷部誠。膝の負傷が回復し、ホームでのアウクスブルク戦にスタメン出場して90分間、ボランチを務めた。
 
 試合は2点を先取され、1点を返したものの、あと一歩及ばず。フランクフルトの通算成績はこれで1勝1分け2敗となった。
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