サウジ代表の監督が電撃退任…悲願のW杯出場決定から10日でなにが?

2017年09月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

「W杯決定後から知らない人が干渉してきた」とこぼしたオランダ人指揮官。

サウジアラビアを3大会ぶりのW杯へと導いたファン・マルバイク。日本を苦しめた戦術家は本大会での指揮にも意欲を示していたが…。(C) Getty Images

 日本を撃破し、サウジアラビアを3大会ぶりのワールドカップへと導いたのは、オランダ人指揮官ベルト・ファンマルバイクの巧みな手腕だったことは言うまでもないだろう。
 
 その日本戦後には、「当分はこの余韻に浸ってもいいだろう。だが、今のままでは無理だ。課題を一つひとつ改善し、チーム力を高めていきたい。なんとかこの世代(チーム)に、良き成功体験をしてもらいたい」と語り、本大会へ向けた意気込みも口にしていた。しかし、65歳の戦術家は、サウジアラビア代表監督を退任すると地元オランダ・メディアに明かした。
 
 オランダ・メディア『NOS』の取材に応じたファン・マルバイクは、サウジアラビア代表との契約が最終予選終了までとなっていたため、日本戦直後から延長交渉を続けていたと語った。
 
 しかし、サウジアラビア・サッカー協会がファン・マルバイクの側近でもある代表スタッフを解任し、さらにサウジアラビアへと永住するように強要したことで、オランダ人指揮官は、「延長交渉は終わった」と話している。
 
「ワールドカップを決めた後から全く知らない人たちが代表チームに干渉し始めて、私に永住するように言ってきた。私はサウジアラビアにずっと住むつもりなんてない。選手たちからは多くの電話が来たよ。彼らは私が退任しなければならないことを理解できないだろうね。本当は私とロシアに行きたかっただろう」
 
「自由がなければいけない」とも訴えたファン・マルバイクとの契約を終えたサウジアラビアは、現地時間9月15日に後任監督としてアルゼンチン人のエドガルド・バウサを招聘したことを発表している。
 
 現在59歳のバウサは、2008年にリガ・デ・キト(エクアドル)、2014年にサン・ロレンソ(アルゼンチン)で南米制覇を経験。その手腕が評価されて2016年8月に母国アルゼンチン代表の監督に就任するも、成績が振るわずに2017年4月に解任。同年5月からはUAE代表監督となっていた。
 
 悲願のワールドカップ出場からわずか10日間のうちに新体制を発足させたサウジアラビア。はたして、本大会までに新チームはまとまるのだろうか?
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