「ケイスケ・ホンダがチビッ子ファンを無視した」を検証する

2017年08月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

あの状況下でも“神対応”が求められる!?

少年にがっちり腕を掴まれている本田。不意を突かれ、少し驚いたような表情を見せている。(C)Getty Images

 パチューカでのデビュー戦(現地時間8月22日)でいきなり鮮烈ゴールを決めた日本代表MF、本田圭佑。その試合直後にちょっとしたハプニングがあった。メキシコ国内の複数のメディアがそこでの本田の振る舞いを問題視。彼が「サインを求めるチビッ子ファンを無視した」というのだ。YouTube上に動画がアップされ、すでに何万回も再生されている。
 
 例えば、サッカーサイト『90min』の記事内容はこうだ。
 
「デビュー戦で素晴らしい活躍をしたケイスケ・ホンダだが、いい話ばかりではない。試合直後の振る舞いをテレビカメラがしっかり映し出していた。ピッチに入ってきてサインをねだったチビッ子ファンを無視したのである。子どもたちはみんな選手のサインが欲しいもの。腕を引っ張ってみたが上手く行かなかった。じつに拙い対応と言うほかない」
 
 これだけを読むと本田が素っ気ない態度を取ったように感じられるが、映像をよく見てみると、まったくそんなことはない。
 
 まず、写真を見ても分かるように"チビっ子"と言うほど幼い印象は受けない。本田が選手たちとハイタッチを交わしている最中、ファンがピッチに乱入してきて強引に腕を掴んできたのだ。実際にセキュリティーが必死の形相で止めに入っている。そもそも、サインを欲しがっているようにも見えず、少し触れ合いたかっただけなのかもしれない。本田にしてみれば欧州でも慣れっこの光景だったはずで、むしろ穏やかに対応しているように映る。
 
 あのような状況でも、メキシコ・リーグでは"神対応"が求められるのだろうか。なんとも本田が気の毒である。
 
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