パリ行きのD・アウベス、古巣への辛辣発言でユベンティーノの怒りを買う

2017年07月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

恩師ペップとマンCには謝罪したが…

昨夏はフロントとの確執でバルセロナを退団したD・アウベス。ユベントスとの離別も、後味の悪いものとなった。写真はセリエA優勝の表彰式。 (C) Getty Images

 ダニエウ・アウベスは、ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるマンチェスター・シティではなく、パリ・サンジェルマンとの契約を選んだ。現地時間7月12日、フランス挑戦が決まったブラジル代表DFは、恩師への謝罪の言葉を口にしている。


 イタリア王者ユベントスとの契約をわずか1年で解消したD・アウベスは、バルセロナでともに黄金期を築いたグアルディオラ監督の元に向かうとみられていた。だが、最終的に選んだのは、巨額の年俸を提示したとされるパリSGだった。
 
『ESPN』によると、D・アウベスは「ペップが傷ついたと感じているなら謝りたい。マンチェスター・Cに対しても同じだ」と、再会が叶わなかった、かつての指揮官に謝罪している。
 
「でも、僕は責任を負う。この移籍で、自分は正しい決断を下したんだ。僕は王者であり続けたい」
 
 マンチェスター・C以外のプレミアリーグのクラブからも誘われたと明かしたD・アウベスは、「ここのプロジェクトは非常に興味深かった」と、パリSGでの展望が魅力的だったと述べた。
 
「パリSGは野心的で、今はまだ手にしていないタイトル(チャンピオンズ・リーグ)の獲得を望んでいる。ここには友人たちもいるし、妻もこの街を非常に気に入っているんだ。いろいろな要素で考えを変えたんだよ」
 
 それでも、マンチェスター・Cのサポーターは釈然としない思いかもしれない。
 
 だが、それ以上に不満の声を上げたのは、古巣ユベントスのファンだ。イタリア紙『トゥットスポルト』などによると、新天地と昨シーズンまでの所属クラブとの違いを問われたD・アウベスが、「野心と組織力」と回答したからである。
 
 近年のユベントスは前人未到のリーグ6連覇と3年連続で国内2冠に加え、3年間で2回もチャンピオンズ・リーグ決勝の舞台を経験しているが、D・アウベスの発言は、そんなクラブに対して「野心と組織力」が足りないという指摘したも同等である。
 
 彼は先月、ユベントスのアイドルであるアルゼンチン代表FWのパウロ・ディバラに移籍を進言し、サポーターから非難されていた。それに加えて1年での契約解消、さらには新天地での今回の発言…ユベンティーノが怒りをあらわにしたのも当然だ。
 
 SNSでは、以下のようにD・アウベスを皮肉り、揶揄する声が相次いでいる。
 
「ユーベの次にグアルディオラも嘲り、石油王の元へ。偉大な男だ。彼にとって大事な価値は金じゃないんだと」「パリSGの給料はマンチェスター・Cの倍額。それで『僕がプレーするのは金のためじゃない』。全くその通りだな」
 
 ただ、現代サッカー界において、高額サラリーを手にする一流選手が「守銭奴」「金目当て」と罵倒されるのは日常茶飯事。まずは、D・アウベスが新天地で周囲を黙らせる活躍を見せられるかどうかが注目される。
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