U-17W杯に向け「ボールを保持したい」と森山監督。久保建英が招集外だった理由も語る

2017年07月12日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「良い競争原理が働いてくれれば」

トレーニングや招集の意図を語ってくれた森山監督。精力的に動き、声を掛ける姿が目立った。写真:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

 10月にインドで開催されるU-17ワールドカップに向けて、着々と準備を進めるU-17日本代表。7月15~17日には、「第21回国際ユースサッカーin新潟」でクロアチア代表やメキシコ代表と対戦する。
 
 それに伴い、新潟県新発田市で11日から合宿を張っているが、どんな狙いを持って臨んでいるのか。12日のトレーニングで森山佳郎監督を突撃取材。指揮官の独占インタビューをお届けする。
 
――◆――◆――
 
――メンバー選考の意図を教えてください。
 
 久しぶりに招集した選手、そして先月のインターナショナルドリームカップ(宮城県で開催)で優勝したU-16代表から呼んだ6人の融合がテーマのひとつ。
 
 上手く化学反応を起こしてほしいし、良い競争原理が働いてくれればなと。レギュラーを脅かすような選手が出てくることを期待したい。
 
 また、C大阪U-18の瀬古(歩夢=)や喜田(陽)、FC東京U-18の久保(建英)などは、トップチームでの活動を優先させた。神戸U-18の小林(友希)は今日の天皇杯が終わってから合流する。
 
――代表活動は少なくありませんが、久々の国内合宿です。
 
 U-17代表の選手たちは、いろいろな国に遠征に行っている世代(2017年に入ってからだけでも、2月後半から3月頭にスペイン遠征、5月にギニア・UAE遠征を行なっている)。経験が多い分、ある意味で当たり前になっている部分もある。
 
 対してU-16代表は昨年と今年で3回しか代表活動がない。ただ、活動が少ないがゆえに1回に対するひたむきさや必死さがあり、それがインターナショナルドリームカップでも表われていた。その「一回にかける気持ち」をU-16代表の選手から学べるかな、と。
 
 ただ、U-16代表から6人を呼んだのは「大会で良かった」というシンプルな理由がまずある。ギニア(5-0)やアメリカ(4-2)に対して、良いサッカーをできたわけだから、上の世代にも絡んでいけるかなと思った。
 
 10月のU-17ワールドカップに向けて、ひとりでもふたりでも残ってくれれば、というところですね。
 
――今回の合宿、そして国際ユースサッカーで見極めたいものは?
 
 守備でも頑張れる、集中力の高い選手が揃っているが、本番の地であるインドの暑さを考えると、守備の時間が増え過ぎるのは負担が大きい。ハードスケジュールでもありますからね。
 
 国際ユースサッカーの2試合目、16日に対戦するメキシコ代表はワールドカップの優勝候補なので、そういう相手に攻守両面で意図するものが出せるか。自分たちがボールを保持する時間を増やすことにチャレンジしていきたい。
 
――ボールを持って主導権を握れば、相手を動かして疲労させることにもつながります。
 
 そうですね。そこはかなり意識しています。でも、相手が前からプレッシャーを掛けてきて、ミスして失点に直結するのはもちろんダメ。的確な状況判断が求められる。
 
 トレーニングではヘディングでもクリアではなくてパス、できるだけつなぐ、そして周囲がパスを引き出す動きをすることを強調してやっていく。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
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