【磐田】名波監督が3試合連続無失点の守備を絶賛「その腹のくくり方が良かった」

2017年07月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

守ろうという意思がピッチ全体に広がっていた。

磐田を5連勝に導いた名波監督。チームの守備を絶賛した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ18節]磐田 1-0 甲府/7月8日/ヤマハ

「感動した。1-0の『美学』を見た」
 そう名波監督が評したのは、後半の戦いぶりだった。
 
 序盤の14分に川又堅碁のゴールで首尾よく先制。しかし、そこからなかなかチャンスが作り出せない。逆に、後半は前に人数をかけ、攻撃のスピードアップを図った甲府に押し込まれた。
 
 だが、磐田はバタつくことなく、果敢なアプローチとカバーリング、球際での粘り強さ、さらにはピンチを未然に防ぐ読みと身体を張った守りを展開し、ゴールを割らせない。終盤は、カウンターのチャンスに敢えて攻めを遅らせて時間を使うクレバーさも見せた。
 
「こういうゲーム運びができるようになったのか、と。『守ろう』という意志がピッチ全体に広がっていたし、その腹のくくり方も良かった」と名波監督。
 
 アウェーでは引き分けた難敵を下して5連勝。しかも3試合連続無失点でJ1リーグ最少失点タイというおまけ付き。そこには、「縦、横のスライドと中締め」をテーマに取り組んできている守備のレベルアップがある。それを土台に、ラインを高く保ち、積極的に前に仕掛けてボールを奪う攻撃的な守備が機能し、得点力にもつながっている。
 
「勝てない時期を経験したことによって、戦術理解度、球際の予測など、いろいろな点でより強く守備の意識が出ている。それから、守る時は5バックとよく言われるけど、そんなつもりは一切ない。敵選手が前に入ってくれば、戻らざるを得ない状況になり5人が並ぶこともあるが、(櫻内)渚も宮崎も後ろに余らずに、積極的にアプローチにいっている。その中での後ろの3枚のスライドとコミュニケーション、そしてカミンスキーの安定感が、守備の堅さを生んでいる。300分以上点をとられていない選手たちは、素晴らしいと思う」と名波監督は選手たちを称賛した。

 磐田は中断中に御殿場でミニキャンプを張る。「思い切ったダイナミックなプレーと、緻密に規律を守ったプレーが、絶妙なバランスでできている時期。いまはもうひと上塗り(高いレベルのことを要求)してもすぐに吸収してくれるのではないか」と、指揮官。次節、強敵の川崎にも「真っ向勝負」で挑む。
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