「2、3本は止めるから」 PK戦前の約束を守った守護神C・ブラーボ

2017年06月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「これまでの経験を活かして全力で止めに行った」

大仕事を果たしたキャプテン守護神に、仲間たちが駆け寄る。この後、殊勲者への胴上げが始まった。 (C) Getty Images

 コンフェデレーションズカップ準決勝で、欧州王者ポルトガルを抑えて決勝進出を果たしたチリ。その立役者となったのは、スコアレスで突入したPK戦、3人のキックをストップしたGKのクラウディオ・ブラーボだ。

 
 試合中にも、的確な飛び出しで多くのピンチを防いだマンチェスター・シティ所属の守護神は、プレーだけでなく、キャプテンとして精神面でもチームをリードした。
 
「PK戦では、これまでの経験を活かして全力で止めに行った。今は最高の気分だ。我々は強い闘志を持って戦い、望む結果を手に入れ、大きな満足感を得ることができた」(『LA NACION』より)
 
 試合後、このように喜びを表現したC・ブラーボ。クリスチアーノ・ロナウドら、多くのタレントを擁したポルトガルについては、「彼らとは、(クラブレベルで)欧州で何度も対戦している。我々には、彼らに勝つだけの力があるということを証明したいと思って戦った」と語った。
 
 チームメイトのアルトゥーロ・ビダルは、PK戦の前のC・ブラーボとの逸話を明かしている。
 
「彼は、我々チームメイトに対して『2、3本は止めるから』と言ったんだ。そして、それを実践してみせた」
 
 有言実行でチームを決勝に導いた守護神。コパ・アメリカでは2015、16年(特別記念大会)と連続して決勝戦でのPK戦でゴールを守り、いずれも自身の好守でこれを制した。その経験と自信は、チリにとっても大きな財産となっている。
 
「困難な時にこそ成長できるチーム」(ビダル)「勝利に貪欲なチーム」(C・ブラーボ)というチリは7月2日、攻撃に秀でた敵(ドイツかメキシコ)を下し、新たなタイトルを手にできるか。最後尾に陣取るキャプテンは、キーマンのひとりである。
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