「偽札抗議」を受けたドンナルンマ、ミランは「売らない」と強調もファンとの関係は破綻…

2017年06月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「Dollarumma」と書かれたバナーも…。

U-21欧州選手権でも抗議行動を受けたドンナルンマ。心中穏やかではないだろう。(C)Getty Images

 つい先日まで、ジャンルイジ・ドンナルンマはミラン・サポーターのアイドルだった。しかし、契約延長オファーを拒否したことで、今では憎しみの対象となっている。
 
 現地時間6月15日の交渉決裂以降、SNSでサポーターから罵倒されていたドンナルンマだが、ついにファンの抗議活動はピッチにまで及んだ。18日に行なわれたU-21欧州選手権のデンマーク対イタリア戦で、ドンナルンマに偽ドル札が投げつけられたのである。
 
 年俸が税抜き500万ユーロ(約6億円)という18歳には十分すぎる巨額オファーをドンナルンマが拒否したことで、SNSではドンナルンマのスペル「Donnarumma」をもじった「Dollarumma」というハッシュタグが生まれた。偽ドル札が使われたのも、ここから生まれたアイデアだろう。18日の試合では、白地に赤と黒で「Dollarumma」と書かれたバナーも掲げられている。
 
 ポーランドでの試合だったにもかかわらず、ボールを持った際にブーイングも浴びたドンナルンマ。クリーンシートで2-0の勝利したものの、18歳の怪物GKが心中穏やかでないことは想像に難くない。
 
 だが、ミランとの契約は2018年6月まで残っており、過激サポーターからはワールドカップイヤーとなる大事な2017-18シーズンでドンナルンマを「干せ」との声も上がっている。
 
 さらに、イタリア『スカイ・スポーツ』によると、マッシミリアーノ・ミラベッリSDも18日、「ドンナルンマはミランの選手だ。だから必ず来シーズンもまだ我々とプレーする」と売却を否定した。
 
 同SDは起用について、「選ぶのは監督だ。他のすべての選手と同じだよ。契約問題のせいでベンチやスタンドに座るなどということはありえない。ばかげたことだ」と、あくまでヴィンチェンツォ・モンテッラ監督次第と述べている。
 
 とはいえ、レアル・マドリーを筆頭にマンチェスター・U、パリSG、ユベントスなどメガクラブからの関心が噂されるドンナルンマだけに、まだ1か月以上も続くマーケットで何が起きるかは誰にも分からない。確かなのは、ミランの将来を担うと言われたドンナルンマとファンの関係が、もはや破綻してしまったということだけだろう……。
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