【U-20】得点ランクトップへ“接近中”の堂安はチームの勝利を先決「ベネズエラは勝てない相手じゃない」

2017年05月30日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

前線で誰よりもゴールの匂いが漂う。

ベネスエラ戦でスタメン濃厚な堂安に、イタリア戦に続くゴールは生まれるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 U-20ワールドカップでグループリーグ突破を果たした日本は、5月30日にベネズエラとの決勝トーナメント1回戦に臨む。

 27日のイタリア戦で2得点を挙げた堂安律は4試合連続での先発が濃厚。ここ3試合連続フル出場中で、疲労の蓄積が懸念されるが「なくはないですけれど、いける感じかなと思います」と、気丈に振る舞った。

 グループリーグでは、初戦の南アフリカ戦で決勝ゴール、さらに、3戦目のイタリア戦では2点のビハインドを背負う状況から2ゴールを奪いチームを救ってきた。エースの小川航基が負傷離脱した今、前線で誰より得点の匂いを漂わせているのは、このアタッカーだと言えるだろう。

「怖いところに入って行ければ、簡単に点が取れるのは分かってきた」と言うように、これまでになくゴールへの意欲は満ち溢れており、イタリア戦での1点目のように、味方からのクロスに対してスプリントを利かせてゴール前に侵入する意識は以前より高まった。ベネズエラ戦でも、そうしたプレーで貪欲に得点を狙うつもりだ。

 現時点では得点ランク2位タイにつけ、1位のセルヒオ・コルドバ(ベネズエラ/4得点)とは1ゴール差。自らのゴールでチームが勝ち上がっていけば得点王も視野に入ってくるが、「それを狙っちゃえば、チーム的におかしくなりますし、やっぱりずっと言っていたようにチームの勝利を優先して今は戦っています」と、ひとまず個人タイトルへの意識は封印した。

「ベネズエラの映像を観ても、自分たちのサッカーを見せられれば勝てない相手じゃないので、組織的に戦えばいける」と自信を漲らせており、前日練習では鋭いシュートを放つなど勢いを持ってベネスエラ戦に臨めそうだ。世界大会で株を上げつつあるこのアタッカーが、再び特大なインパクトを放ってくれるかもしれない。


取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
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