【U-20】初先発濃厚の杉岡は、市船時代の同僚・原の成長に刺激「やってやろうという気持ちしかない」

2017年05月27日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

守備を重視しつつも、攻撃にも意欲を覗かせる。

対人守備や攻撃参加を持ち味とする杉岡。本職はCBながらイタリア戦では左SBで出番が回ってきそうだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 決勝トーナメント進出を懸けたイタリアとのグループリーグ最終節で、湘南の高卒ルーキー、杉岡大暉に出番が回ってきそうだ。

 グループリーグ突破へなにより失点を避けたい日本にとって、守備面のリスクは最小限に抑えたい。そうした事情もあり、ここ2試合で左SBを務めてきた舩木翔よりも、対人守備に強い杉岡が抜擢された形だ。

 そんな杉岡にはいきなり重責が託される。マッチアップするであろうイタリアの右サイドには、キーマンのひとりリッカルド・オルソリーニが君臨する。縦への鋭い突破力やカットインからのダイナミックな仕掛けを身上とするこのアタッカーをいかにして封じるのか。

「やっぱりカットインされるのが一番嫌なので、縦を切りつつも最後のシュート場面でしっかりブロックできることを意識してやりたいですね」

 こうイメージを膨らませる杉岡は、果敢な攻撃参加も光る。難敵相手にその回数は限られるかもしれないが、守備陣形のバランスを意識しつつも、攻めへの意欲も隠さない。

「(オルソリーニは)左利きで結構キックも持っている。そういうところに警戒しながらも、攻撃参加で逆に後手に回せたらいいなと思っているので、相手を見ながらやっていきたい」

 貪欲に語る背景には、"ライバル"の存在もあるのだろう。それは、市立船橋高時代の同僚で、ともに今季からプロ入りした原輝綺だ。代表では昨年から主力の一角に定着し、今大会でもすでに2試合に出場している原を「凄く成長しているな」と感じているという。

「守備面で狙いがあるというか、すごい潰していたので、そこはホントにビックリした。良い選手になっている」

 そんな姿を目の当たりにし、闘志を掻き立てられないはずがない。ライバルの成長ぶりに「自分もやってやろうという気持ちしかない」との想いを強くした杉岡が、イタリアのキーマンを封じアピールを狙う。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
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