チェルシー、劇的勝利で2シーズンぶり6度目のプレミア制覇! 就任1年目での偉業にコンテは「情熱を示せた」と感激

2017年05月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

『選手に全てを費やしてくれる』コンテの下でチームとなったチェルシー。

6度目のプレミアリーグ制覇を達成したチェルシーの面々。試合終了後にはアウェーの会場まで駆け付けたファンと喜びを分かち合った。 (C) Getty Images

 現地時間5月12日、プレミアリーグ第37節が行なわれ、首位に立つチェルシーは敵地でWBAに1-0の勝利。2シーズンぶり6度目のプレミアリーグ優勝を果たした。
 
 2位トッテナムとの勝点差を7としているため、勝てば優勝が決まるチェルシーは序盤からWBAを圧倒。70%を越えるポゼッション率をマークして完全に試合を掌握した。
 
 しかし、優勝のプレッシャーから硬くなって、相手の堅牢の打ち破れずに80分が経過。徐々に追い込まれていったチェルシーだったが、終了間際に指揮官の采配が的中する。
 
 76分に投入したベルギー代表FWのミチ・バチュアイが、82分にゴール前の混戦から身を投げ出しながら押し込んでネットを揺らしたのだ。
 
 この一撃が決勝点となり、試合は1-0で終了。この結果、チェルシーは14-15シーズン以来となるプレミアリーグ制覇を成し遂げた。
 
 試合終了直後にピッチを駆け回り、喜びを爆発させた指揮官のアントニオ・コンテは、英国メディア『スカイスポーツ』のインタビューで「ありがとう、ありがとう!」と興奮気味に語りだし、「これは選手たちのための偉業だよ。私は彼らの仕事ぶりに感謝をしたい」と選手を称え、さらに次のようにもコメントした。
 
「イングランドにきて、言葉の面など異なる生活習慣のなかでトライすることは決して簡単じゃなかった。それでも素晴らしいシーズンにできた。私は全ての試合を選手と共に戦い、情熱と意志を示してきた。これが私であり、私はこうでなくてはいけないんだ」
 
 サポーターの下に歩み寄って戴冠を祝ったコンテと同様に選手たちも悲願の達成に、それぞれの想いを口にした。
 
 今シーズン、パリSGから出戻ってきたブラジル代表CBのダビド・ルイスは、「とても幸せだよ。僕にとっては最初のプレミアリーグ優勝だからね。ここに戻ってくると決めたときプレミア制覇が夢だった。それが実現できた。この瞬間のために毎日頑張ってきたんだ。今はベッドで寝たいよ(笑)」と、冗談を交えて語った。
 
 スペイン代表MFのセスク・ファブレガスは、「少し緊張があったかもしれない」と優勝決定戦特有のプレッシャーを感じていたことを明かしながらも、「だけど、これがフットボールの美しささ。あまりプレーしていない選手が優勝を手にするゴールを決めるんだ」と決勝点を見舞ったバチュアイを称えた。
 
 さらにシーズンを通して攻撃の核を担ってきたエデン・アザールは、「難しい試合だったけど、こうやってファンと喜べるのは最高だ」とコメント。そして指揮官についても言及している。
 
「彼は素晴らしい監督だ。トレーニングに多くの労力を割き、そして選手に全てを費やしてくれる。僕らは(9月末に)アーセナルに負けた後から信じられないぐらいの戦いをしてきたと思うけど、それはコンテが『我々は優勝できる』と言ったからなんだ」
 
 また、今シーズンでチェルシーを退団することが決定しているジョン・テリーは、「座りながら見れたことは喜びでもあった。これまでとは異なった展望が見えたからね。シーズンの最初から一体感があったよ」と、優勝決定の瞬間をベンチから見た感想を述べた。
 
 史上4人目のプレミアリーグ優勝監督となったコンテの下で、チームとして束になり、夢を実現させたチェルシー。5月27日行なわれるアーセナルとのFAカップ決勝で2冠達成できるかに注目だ。
 
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