不適切フラッグ問題でG大阪にけん責と制裁金200万円。クラブの対策不十分との見解

2017年05月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

クラブの危機管理対応については評価する見方も示したが…。

声援を送るG大阪サポーター(写真は政治的掲出物ではありません)写真:川本学

 Jリーグは5月11日、4月16日に開催されたJ1リーグ7節のセレッソ大阪対ガンバ大阪の試合で発生したG大阪サポーターによる不適切なフラッグ掲出について、裁定委員会に諮問し、制裁内容を決定した。
 
 それによると、制裁の内容は(1)けん責<始末書をとり、将来を戒める>、(2)制裁金200万円とされた。
 
 4月16日にヤンマースタジアム長居で行なわれたC大阪対G大阪の大阪ダービーは、4万人を超える観衆を集める盛況ぶりだったが、試合前の場外およびビジター側ゴール裏スタンドで、G大阪のサポーター1名が、ナチス親衛隊のシンボルマークに酷似したデザインの旗(SS旗)を振る行為があった。
 
 Jリーグは、このサポーターの行為を問題視し、速やかに当該サポーターグループを特定して無期限入場禁止処分を科すなどしたクラブ側の危機管理対応については、一定の評価を与えたものの、「しかしながらクラブは差別的行為の発生を予防する高度な責務を負うところ、クラブのファン・サポーターへの監視体制の構築および啓発活動が十分であったとは言えない」などとした、制裁の理由も併せて発表している。
 
 また、G大阪は先月21日に公式HP上で、「政治的・宗教的思想を含む、もしくは連想させるフラッグ等の掲出は、Jリーグ共通ルールはもちろん、クラブも一切認めておらず、クラブとしても大変遺憾に思っております」とし、「クラブの管理も不徹底だったこともあり、二度とこのようなことが起こらないようにするため」、当面の間、ホーム・アウェーを問わず、すべての公式戦においてG大阪を応援する横断幕、ゲートフラッグ等の掲出物の禁止を発表している。
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