ドルトムント、守備面で良さを発揮して3位浮上! 香川は80分から登場

2017年05月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

これまでとは違った良さで、引き締まった内容の好ゲームを制す

重要な一戦を制しての3位浮上に、満員のジグナル・イドゥナ・パルクは大いに盛り上がり、選手も喜びを爆発させた。残り2試合、この順位を守り抜けるか。 (C) Getty Images

 5月6日、ブンデスリーガ第32節が行なわれ、ドルトムントは2-1でホッフェンハイムを下した。
 
 4位のドルトムントが、勝点わずか1差のホッフェンハイムから、チャンピオンズ・リーグの本戦ストレートインが可能な3位の座を奪い取れるかどうかが注目された試合、香川はベンチスタートとなった。
 
 重要な一戦ということで、ともに局面で激しくぶつかり合った試合。3分、ウートが頭で落としたボールをヴァーグナーがダイレクトで合わせ、アウェーのホッフェンハイムがファーストシュートを放つが、直後にドルトムントが先制ゴールを奪う。
 
 4分、ゲレイロの浮き球のパスをカストロがトラップして縦に流すと、抜け出したロイスがこれを拾い、GKバウマンを破った。ホッフェンハイムの選手は、ロイスがオフサイドポジションにいたと猛抗議するも、認められなかった。
 
 以降、しばらくドルトムントが攻勢に立つも、順位では上のホッフェンハイムは受け身になることなく反撃。速い仕掛けからドルトムント陣内に攻め入り、間もなくボールポゼッションでもホームチームを上回るようになった。
 
 しかし、次なる得点機もドルトムントにもたらされる。ロイスの左からのクロスがカデジャーベクの腕に当たってPKを獲得したのだ。直前にロイスがボールをトラップした際、腕に当たったように見えたものの、ここではハンドと判定されることはなかった。
 
 キッカーはエースのオーバメヤンが務めたが、それまでほとんどボールに触れていなかった彼の左隅を狙ったシュートは枠を外れ、ドルトムントは絶好のチャンスを逸した。
 
 ホッフェンハイムの最大の決定機は22分。ピッチを広く使ったボール回しから、カデジャーベクの右からのクロスをCFのヴァーグナーがダイビングヘッドで合わせたが、惜しくもGKの正面に飛んだ。
 
 上位同士、互いに引くことなく攻撃を見せるが、この試合で光ったのは守備面での互いの奮闘だった。
 
 特にドルトムントのDF陣は見事だった。今シーズン、しばしば集中力を欠いたプレーを晒し、それが敗因になったりもしたが、この重要な一戦で高い集中力を保ちながら、気合の入ったプレーを続け、相手に決定的なプレーを許さなかった。
 
 また、DFラインの裏を狙うホッフェンハイム攻撃陣に対し、巧みなラインコントロールでオフサイドの山を築くなど、連係面でも良さを披露した。
 
 もちろん最終ラインだけでなく、前線のロイスやオーバメヤンも含め、全選手が高い守備意識を持ち、縦横に広く動き回って相手選手からボールを奪ったり、攻撃を遅らせたりするなど、大きな貢献を果たした。
 
 ホッフェンハイムのボールポゼッションがさらに高まった後半は、さらに守備面での良さが見られたドルトムントだが、相手が前がかりになって空いたスペースを使ってカウンターを仕掛けることで、攻撃でも見せ場を作る。
 
 カウンターではデンベレの速さと突破力が活き、右サイドを攻略してグラウンダーのクロスを何本も入れ、ロイスらの惜しいシュートを引き出した。
 
 そして82分、ようやくドルトムントは追加点を手にする。起点となったのはやはり右サイド。デンベレではなく、ピシュチェクのクロスだったが、これを逆サイドのゲレイロが合わせてポストをヒットすると、はね返りをオーバメヤンが詰めたのである。
 
 この時点でドルトムントの勝利が決まったと思われたが、直後にホッフェンハイムは、右からクロスが入った際にヴァーグナーがギンターに掴み倒されてPKを獲得。これをクラマリッチが決めたことで、残りの時間は非常にスリリングな展開となった。
 
 しかし、ここではやはりドルトムントの全員の守備が光り、何とかゴール前に迫ろうとするホッフェンハイムの力強い攻めを封じ切り、4分のアディショナルタイムの後、大歓声のなかで試合終了の瞬間を迎えたのだった。
 
 香川は80分、デンべレに代わって登場。攻撃に良いかたちで絡む機会はほとんどなかったが、投入された意味を理解し、10分強の出場時間でピッチ狭しと走り回って相手にプレッシャーをかけ続けた。
 
 これまでとは別の良さを発揮し、引き締まった内容の好ゲームを制して3位に浮上したドルトムント。残り2試合は、残留に向けて必死なアウクスブルク、そして好調ブレーメンと、難しい相手との対戦となる。
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