【C大阪】「ありえへんくらい悔しい。俺がもっと…」杉本が2得点でも自責の念にかられる

2017年04月16日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

両チーム最多の6本のシュートを放ち…。

杉本は2ゴールを挙げたが試合はドローに終わり、「もっとチャンスがあった」と悔しがった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ7節]C大阪 2-2 G大阪/4月16日/ヤンマースタジアム
 
「引き分けた悔しさよりも、俺が3点、4点と取れたチャンスがあったので、その悔しさのほうが大きい」
 
 3年ぶりの大阪ダービーで主役を演じた杉本健勇は、取材ゾーンで開口一番にそう漏らした。セレッソは序盤から主導権を握るも、57分に藤春廣輝に一瞬の隙を突かれて先制点を献上。その窮地を救ったのが杉本で、72分に左サイドから中央に切り込んで右足で今季初得点となる同点ゴールを挙げると、86分には打点の高いヘディングシュートで逆転弾を叩き込んだ。
 
 このままセレッソが勝利していれば、2ゴールの杉本は間違いなくヒーローだった。しかし、93分に混戦から倉田秋にゴールを許して、結局はガンバと痛み分け。2011年にはチームメイトだった元同僚の劇的弾は、「(混戦だったので)誰が押し込んだのか見えなかった。なんでやねんって感じです」と振り返った。
 
 直後の杉本は、自責の念にかられたという。たしかに、両チーム最多の6本のシュートを放った背番号9には、得点シーン以外にも決定機があった。枠外に飛んだ40分、GK東口順昭の鋭い反応に防がれた74分、いずれのヘディングシュートもCFとしてはきっちり沈めたいシーンだった。
 
「俺がもっとゴールできれば勝てたんですよ。今日はチャンスが多くて、決めないといけないシーンが他にもあった。(7節にして)ようやくゴールが取れたことは嬉しいですけど、それよりもありえへんくらい悔しい。あと少しだったし、勝って喜びたかった」
 
 試合後には両軍のサポーターからブーイングも飛んだが、「勝利が目前だったし、当然だと思う。僕ら選手は受け入れないといけない」とその反応に理解を示した杉本は、19節(7月29日予定)の再戦では同じ轍を踏まないと心に誓った。
 
「この悔しさをバネにして、セレッソも自分自身ももっと強くなって、次に繋げなければいけない。次のダービーはアウェーですけど、絶対に勝ちたい」
 
 地元生まれでセレッソの下部組織出身だけに、誰よりも大阪ダービーへの熱い意気込みを見せた杉本。その想いはリターンマッチでも何よりの力となるに違いない。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
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