「チャンスをずっと待っていた」吉田が明かすプレミア挑戦5年目での成長

2017年04月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「キャリアで最も重要な出来事」と振り返ったキャプテン就任。

吉田はプレミアリーグ31節のクリスタル・パレス戦では約1年2か月ぶりとなるゴールを決めて、感情を爆発させた。 (C) Getty Images

 3月の代表戦で長谷部誠の離脱に伴い、日本代表のキャプテンとなった吉田麻也は、4月8日に行なわれたWBA戦(32節)でサウサンプトンのキャプテンマークも託された。プレミアリーグ挑戦5年目となる今シーズン、その地位は着実に上がっている。
 
 本人もそのことに手応えを感じているようで、地元紙『デイリー・エコー』のインタビューに対して、「僕はこのチャンスが来るのを長い間待っていた」と口にした。
 
 吉田はこれまでデヤン・ロブレン(現リバプール)やトビー・アルデルワイレルド(現トッテナム)の後塵を拝し、今シーズンも序盤戦はジョゼ・フォンテとフィルジル・ファン・ダイクの控え、つまり3番手としての役割から抜け出せずにいた。
 
 しかし、フォンテが今年1月にウェストハムに移籍すると出場機会が増え、さらにファン・ダイクが2月に怪我で長期離脱を余儀なくされ、一気に主力へと格上げした。吉田は「プレーできなかったのは本当に厳しかった」と当時を振り返りながらも、その不遇とも言える期間があるからこそ今があると、次のように語っている。
 
「ここに来てから多くの優秀な監督と出会い、ファン・ダイク、フォンテ、ロブレン、アルデルワイレルド、そしてスティーブンスのような素晴らしい選手とプレーしてきた。僕は28歳だからますます良くなっていくと思う。経験があるし、落ち着いてもいる。コンディション的にも問題はない」
 
 チームキャプテンだったスティーブン・デイビスが故障離脱したことによって、32節のWBA戦ではキャプテンを任された吉田。その大役については、「僕のキャリアにおいて最も重要な出来事だった。大きな責任を背負うから簡単ではないけど、誰もが代表とクラブでキャプテンになれるわけではない。受け入れてくれたみんなに感謝している」と感慨深げにコメントしている。
 
 いまや主力CB、またキャプテンとして代表とクラブの両方で頼もしい存在となった吉田。しかし、本人は、「重要なのは2、3試合だけじゃない。シーズンが終わるまで、しっかり最大限のパフォーマンスを発揮すること」と述べ、さらなる成長を誓っている。
 
「僕は進み続けながら、今の形を保ち続けなければいけない。けど、今は身体的にも、精神的にも上手くいっているからそれが可能だと思う」
 
 現在、サウサンプトンはプレミアリーグで9位だ。吉田は「僕らは今週末にマンチェスター・C、そしてリバプール、マンチェスター・Uとの対戦も残っているからタフな戦いになる」としながら、「でも、8位で終えられれば、リーグカップ決勝進出とヨーロッパリーグを戦えたことを含めても、素晴らしいシーズンになる」と上位進出へ意気込んだ。
 
 プレミアリーグの激戦のなかで、日進月歩の成長を続けている吉田。この日本代表CBがどこまでの進化を見せるのか? 今後のパフォーマンスから目が離せない。
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