【柏】細貝が7年ぶりの凱旋で見せた“ラストピース”の可能性

2017年04月01日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「自分の力でチームの信頼を勝ち取っていかないといけない」

合流わずか5日目ながら、凱旋試合はクローザー役をまっとう。「ここからチームの信頼を勝ち取っていく」と意気込む。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ第5節]広島0-2柏/4月1日/Eスタ
 
 Jリーグにまたひとり、楽しみな男が帰ってきた。
 
 3月24日に柏に電撃加入した細貝萌は、5節・広島戦の87分に登場。合流からわずか5日、練習試合など実戦を経ることなく"ぶっつけ本番"での出場となったが、プレーできる喜びを嚙み締めながら、7年ぶりのJリーグのピッチに向かった。
 
「2-0の状況で入ったので、(監督から与えられたのは)失点をせずに試合を終わらせるという役割だった。タニくん(大谷秀和)と僕でボランチに入ったので、チームのバランスが崩れないように意識しました」
 
 広島の猛攻を受ける場面もあったが、的確なポジショニングと周囲へのコーチングで相手をスローダウン。短い時間とはいえ、改めてその影響力の大きさを感じさせた。

 もっとも、ドイツとトルコで計5クラブを渡り歩いた元日本代表ボランチとて、無条件でポジションを手にできるほど、プロの世界は甘くない。精神的支柱の大谷をはじめ、最年長の栗澤僚一、広島戦でリーグデビューを飾った手塚康平、生え抜きの小林祐介など、ボランチにはタレントが揃っている。無論、細貝も自力でチャンスを掴み取るつもりだ。
 
「久しぶりにJのピッチに立てたことは個人的には嬉しい。ただ、チームが勝ったことが何よりも嬉しい。チームに合流してまだ5日目で、試合もしてなかったけど、最後に監督が使ってくれた。これから自分の力でチームの信頼を勝ち取っていかないといけない」
 
 今季リーグ戦で初めてクリーンシートを達成し、連敗も3でストップ。キャプテンの大谷が「ハジ(細貝)も入って、チームの雰囲気もすごく良い」と話すように、反攻ムードは高まっている。
 
「(レイソルは)若い選手が多い。これからもっと内容を詰めていき、結果がついてくるように努力していかないと。自分自身もしっかりチームのピースになれるように努力していきたい」
 
 巻き返しに向け、さらなる"細貝効果"に期待が懸かる。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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