ブラジル最速予選突破に大貢献のネイマール 「ファンが戻ってきてくれたことが何より嬉しい」

2017年03月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「監督の正しい導きにより、僕らはブラジルらしさを取り戻した」

圧巻のドリブルシュートで予選突破に大貢献したネイマール。3年前の雪辱を果たすチャンスを手にした。 (C) Getty Images

 3月28日(現地時間)のロシア・ワールドカップ予選でパラグアイを3-0で下したブラジルは、4試合を残して来年の本大会出場を決めた。
 
 予選8連勝という圧倒的な勢いを持って21大会連続のW杯出場の権利を手にしたブラジル。3年前の自国開催のW杯、準決勝でドイツに1-7の歴史的大敗を喫して自信と信頼を失い、2015、16年のコパ・アメリカでは不甲斐ない戦いで早期敗退を喫するなど、かつてないほどの危機的状態に陥った。
 
 しかし、昨夏にチッチがドゥンガに代わって「セレソン」の指揮を執るようになると、そこからチームは突如として変貌していった。
 
 予選6節終了時点で6位に沈んでいたチームが、以降の9試合(コロンビアとの親善試合を含む)では全勝、しかも25得点2失点という攻守に文句なしの成績を残して、世界最速での予選通過を果たしたのだ。なかでも、宿敵アルゼンチンを3-0で下したのは圧巻だった
 
 こうしたことから、選手、メディアはもちろん、ブラジルの多くの人々が今、チッチ監督を救世主として崇め、彼への信頼や感謝を表わす言葉を口にしている。ブラジルの10番として、この数年の紆余曲折を経験してきたネイマールもそのひとりだ。
 
 パラグアイ戦ではPKを外したり、相手のなりふり構わぬ徹底マークに苦しめられたりしながらも、彼らしい見事なドリブルからのゴールで母国の予選突破に大貢献したエースが、この一戦、そして自信を取り戻したセレソンについて語った。(『ESPN』より)
 
――◇――◇――
 
 パラグアイは何度も僕にファウルを仕掛けてきた。やりたい放題だったよ。彼らの目的はただひとつ、僕を止めることだけだったんだ。でも僕は、気にはならなかったよ。
 
 チッチ監督はチームを正しい方向に導いてくれた。僕らは自分らしさを取り戻し、今また、自分たちのプレーができるようになった。監督は選手を入れ替えるのではなく、プレー内容を変えたんだ。これによって僕らは、強さを持ってプレーできるようになった。
 
 僕は以前から、ブラジルには今でも良い選手がたくさんいると言ってきた。それこそが今、我々が良いプレーができている一番の理由だと思う。チームの全員が信頼に値する選手ばかりだ。才能に恵まれた選手がお互いに高め合える、良い組織が出来上がっているんだ。
 
 何より嬉しいのは、セレソンに関心を失っていたファンが戻ってきてくれたこと。彼らには、スタジアムでブラジルのプレーを楽しんでほしいと思っていた。僕が子どもの頃、ロナウド、ロナウジーニョ、ロビーニョといったアイドルのプレーに熱狂したようにね。
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