【仙台】3.11の復興応援試合で村井チェアマンらが献花。犠牲者の冥福を祈る

2017年03月11日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「前を向いて立ち上がってる姿を日本中の多くの人に届けたい」

東日本大震災の本震が発生した14時46分に黙祷。村井チェアマン(左から4人目)は献花台に手を合わせて、犠牲者の冥福を祈った。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 Jリーグ・3節の仙台対神戸が3月11日、「復興応援試合」と銘打たれ開催される。キックオフに先立ち、Jリーグの村井満チェアマンらがスタジアム北エントランスに設置された献花台前で、本震発生時刻の14時46分に合わせて黙祷。
 
 その後、花を捧げるとともに東日本大震災犠牲者に手を合わせて冥福を祈った。囲み取材に応じた村井チェアマンのコメントは以下のとおり。
 
「震災から6年が経ちましたが、数多くの人が懸命な復興活動をしている状況は続いています。そうしたなかで、東日本大震災以後もJクラブ、Jリーグを支援いただいた、特に被災エリア3県の皆さんに感謝する気持ちで献花をさせていただきました。
 
 まずは被災地から、前を向いて立ち上がっている姿を日本中の多くの人に届けたいという想いがあります。昨年は熊本で地震がありましたが、Jリーグ関係者、ファン・サポーターが一致団結して困難に向かって行く。そういうメッセージが送れたらと思っています。
 
 仙台は懸命な経営努力や競技レベルの向上に、この6年間も努めてきました。戦いぶりは数多くのJリーグ関係者に大きなインパクトを与え続けていた。この6年間のクラブの努力は、誰もが認めることだと思います。
 
 サッカーはチームスポーツで、他人との協力が不可欠。ただ、環境が整わなくてもボールひとつがあればできます。常に世界ともつながっていますし、サッカーを通じて困難を極める皆さんに少しでも元気が届けられたり、活力が届けられれば本望だと思っています。
 
 我々はサッカー人ですので、サッカーをすることしかできないけれど、それを通じて社会に貢献できればと思っています。
 
 今季が開幕して、仙台、神戸ともに大変好調で、今日は連勝をかけた戦いになります。選手たちは笛がなればすべてを忘れてクラブのために戦うでしょう。そういう姿を見てほしいです。
 
 また、Wi-Fi環境がユアテックスタジアム仙台には整い、ネットを通じていろんな情報を得たり、発信することもできます。Jリーグを新しい環境でも楽しんでいただきたい。
 
 災害などの有事の際にWi-Fi環境はひとつのライフラインになります。今回の技術で言えば、震度5以上になれば手続きなく接続可能な仕組みを整えています。次の時代に向けて、スタジアム関係者やDAZNやNTT関係者の協力で、新しい観戦スタイルが提供できればと思っています」
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
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