エバートンの新スタジアム建設に目途! リバプールと新たな因縁関係へ

2017年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

エバートン・ファンの一人は「今度はリバプールが我々を妬む番」と息巻く。

125年間に渡りエバートンが本拠地にしてきたグディソン・パーク。順調に計画が進めば、あと3年以内で見納めとなりそうだ。 (C) Getty Images

 プレミアリーグのエバートンは、本拠地であるグディソン・パークを手放す算段が立ったようだ。英紙『デイリー・メール』が伝えている。
 
 エバートンがグディソン・パークを使用し始めたのは1892年。以降125年に渡ってクラブの明暗を見届けてきた。
 
 しかし、エバートンはスタジアムの老朽化に加え、ビジネスの面で新たな場所に本拠地を建てることにメリットがあることから、2014年に移転計画を公表。同紙はこのほどエバートンが、その移転先に街の中心を流れるマージーサイド川沿いの『バームリー・ムーア・ドッグ』という港を指定したことを伝えた。
 
 バームリー・ムーア・ドッグは、かつて市が貿易業や工業で財を成した1860年代に栄えていた、いわば街の歴史を象徴といえる土地。エバートンはこの場所に「3億5000万ポンド(約490億円)をかけ、5万人規模のスタジアムを3年以内に建設する」と、同紙は報じた。
 
 さらに同紙は、エバートンはスタジアム建設費を2016年2月に資産活用することで合意していたビジネスマンのファハド・モシリ氏から調達する予定で、クラブCEOであるロバート・エルストン氏も「資金繰りは問題にならない」と語ったと報じた。
 
 このエバートンの計画に対して、リバプール市長でエバトニアン(熱狂的なエバートン・ファン)としても有名なジョー・アンダーソン氏は、「エバートンは革命を続けている。彼らの野望はトップ6と呼ばれるクラブと競争を繰り広げることであり、新スタジアムはその野望を実現するための重要なピースになるだろう」と、全面的協力をしていく姿勢であることを明らかにしている。
 
 今シーズンの初めには、ライバルクラブであるリバプールが、本拠地アンフィールドのメインスタンドを拡張させたことで話題となった。アンダーソン市長は、「エバートンが夢を叶えれば、街の北側を再生させる意味でも大きなものになる」と語っている。
 
 リバプールとエバートンの両クラブは公園を挟み600メートルほどの距離に本拠地を構え、イングランドきってのライバル関係を築き上げてきた。この関係が崩れるのではないかという声もあるが、同紙はエバートン・ファンの港湾労働者の声を伝えている。
 
「私の人生はリバプールの影に隠れてきた。今度は彼らが我々を妬む番だ」
 
 この言葉を聞く限り、ライバル関係の崩れは心配無用で、むしろ新たな因縁が生まれそうな気配だ。
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