防戦一方から終盤に勝ち越したバルサ、A・マドリーを敵地で下し暫定首位!

2017年02月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

A・マドリー、ビセンテ・カルデロンでのリーガ最終対決も黒星。

押される時間帯も長く苦しい試合だったが、最後はメッシの一撃で勝点3をゲット。主導権を握り続けたホームチームに失望を味わわせた。 (C) Getty Images

 2月26日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラ第24節が行なわれ、アトレティコ・マドリーは1-2でバルセロナに敗れた。
 
 4位のアトレティコが3位のバルサをホームに迎えた一戦(順位はいずれも暫定)。勝てば首位浮上もあり得るアウェーチームに対し、アトレティコは前半、完全に主導権を握った。
 
 序盤は厳しいプレッシャーで相手に余裕を与えることなく、ボールを奪うとすかさず前に送ってバルサ・ゴールに迫るホームチーム。3分にカラスコ、4分にCKからゴディンが惜しいシュートを放つなど、早くも得点の予感を抱かせた。
 
 対するバルサは、自慢のパスワークが鳴りを潜め、中盤でボールをキープできずに奪われてしまうため、アトレティコの多重攻撃を許す。たびたび危ない場面を迎えるが、何とか最終ラインがクロスやラストパスをはね返し、シュートをブロックして失点を免れる。
 
 アトレティコは16分にガビがダイレクトボレーでゴールを襲い(GK正面)、直後にはパスカットからガメイロのパスを受けたグリエーズマンがペナルティーエリア外から強烈なシュートを放つも、GKテア・シュテーゲンの横っ跳びセーブにゴールを阻まれた。
 
 グリエーズマンは34分にも、左サイドを抜け出して中央に速いグラウンダーのクロスを送ってガメイロに合わせようとしたが、ここでも鋭い反応を見せたテア・シュテーゲンにキャッチされた。
 
 前半のなかばからはアトレティコがバルサをゴール前に釘付けにして、左右にボールを回して相手DF陣を揺さぶり、守備をこじ開けようという展開が続いていく。
 
 ただ、バルサは調子の悪いなかでも「MSN」が相手のわずかな隙を突いてボールを運び、幾度かチャンスを創出。29分にはネイマールとの連係からメッシが決定的なシュートを放ち、GKオブラクが防いだところをスアレスが詰めてゴールネットを揺らした(直前のファウルで無効)。
 
 また、38分には好位置でのFKをメッシが直接狙い、43分にはCKからピケが打点の高いヘディングシュートを枠内に飛ばしたが、いずれもGKオブラクの好セーブに遭った。
 
 両者スコアレスながら、内容ではアトレティコが明らかに上回った前半。しかし後半に入ると、バルサはボールポゼッションを高めて相手ゴールに迫る。49分には、MSNの連係からスアレスが抜け出して決定機を得るも、エースのシュートは大きくゴールマウスを逸れた。
 
 ボールを持てるようになったものの、仕掛けのパスが少なく、また精度にも欠けて今ひとつ脅威に欠けるバルサに対し、アトレティコは前半同様に効果的な攻撃を見せる。
 
 34分には、ガメイロのスルーパスを受けて抜け出したグリエーズマンが角度のないところから思い切ったシュートを放ち(GK正面)、55分にはFKからゴディンがヘディングシュートを放つ(枠外)など、再三アウェーチームのゴールを脅かした。
 
 しかし64分、試合を動かしたのはバルサだった。メッシが中央から持ち込み、そこからラフィーニャ、スアレス、スアレスが次々に強引なシュートを放つ。いずれも相手DFにブロックされるが、最後はこぼれ球をラフィーニャがゴール左隅に流し込んだ。
 
 彼ららしくない強引で泥臭いゴールだったが、先制点に勢いを得たバルサはそこからボールを保持し、相手陣内でプレーを進める。アトレティコはなかなかボールを奪えず、また奪ってもすぐに相手のプレッシャーを受け、前にボールを運べない。
 
 こうして流れは完全にバルサに傾いたが、70分、左タッチライン際でのFKを得たアトレティコは、空中戦に競り勝ったゴディンがヘッドで軌道を変え、ゴールネットを揺らす。
 
 追い付いたホームチームは再び勢いを取り戻したが、バルサも譲らず、互いに一進一退の攻防を見せる。ここでは好守において、組織よりも個々の技術、粘りのプレーがチャンスを作り、またピンチを防いだ。
 
 ともに次の1点を奪えないまま試合終了を迎えるかと思われた86分、バルサはFKからラキティッチ→ウンティティ→スアレスと繋ぎ、最後はスアレスの決定的なパスを受けたメッシがシュート。これはDFにブロックされるも、すかさずこぼれ球を詰めて勝ち越しに成功した。
 
 守り切れなかったアトレティコは、気を取り直して反撃を仕掛けるも、アディショナルタイム4分を含めた残り時間で再びゴールを奪うことはできず。分の悪い相手に、リーガでは本拠地ビセンテ・カルデロンで最後の対戦となった今回も、また失望を味わう羽目となった。
 
 一方、バルサは粘りの白星奪取で勝点を54に伸ばし、2位のセビージャ(52)を抜き、また同日にナイトゲームを控える首位レアル・マドリーに対しても3ポイント上回って、暫定ながら首位に浮上した。
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