ドイツ代表の先輩から、アーセナルのMFメスト・エジルにアドバイスだ。
 
　バイエルンやチェルシーなどで活躍し、2012年10月に引退したミヒャエル・バラックは、ドイツ代表で後輩だったエジルに「メジャータイトルを獲得したいのならば、アーセナルを離れてバイエルン移籍すべき」との助言をしている。
 
　2013年にレアル・マドリーからアーセナルに移籍したエジルは、イングランドでの３年半で２度のFAカップ優勝やコミュニティー・シールド制覇を経験したが、プレミアリーグでの優勝は果たせていない。昨シーズンも、強豪たちの脱落でチャンスと言われたなかでアーセナルは、レスターに「奇跡の優勝」を許した。
 
　バイエルンで３度のブンデスリーガ優勝（02-03, 04-05, 05-06）を経験し、チェルシーでは2009-10シーズンにプレミアリーグ制覇に貢献したバラックは、ドイツ『シュポルト・ビルト』紙で、ドイツ最大のクラブならエジルにはもっとトロフィーを掲げるチャンスがあると述べている。『デイリー・メール』など複数のイギリスメディアも、そのコメントを伝えた。
 
「メストは素晴らしい選手だ。彼は自分がアーセナルにおいて議論の余地のないスターのひとりだと自覚している。彼を欲しがるクラブはたくさんあるだろう。でも、彼がメジャータイトルを望んでいるなら、バイエルンならよりチャンスがあるだろうね」
 
　一方で、バラックはエジルが2018年までとなっているアーセナルの契約を延長するだけの理由もあると述べている。
 
「彼はアーセナルで自分がとても高い地位にあると分かっている。それに、世界有数の美しい街ロンドンで生活している。その点でアーセナルは素晴らしいインパクトを与えてくれる」
 
「イングランドでトップ選手になれば、周囲の熱狂ぶりはドイツでのそれを上回るものだ。より特別に、より敬意をもって扱ってもらえる。それらすべては契約を延長するだけの理由となるよ」
 
　同じく契約が残り1年半となったアレクシス・サンチェスとともに、退団の噂が絶えないエジル。アーセン・ヴェンゲル監督の進退次第で今後を決めるとも言われるドイツ代表MFは、先輩の助言をどのように受け止めるだろうか。