【FC東京】4年ぶりの“凱旋”。廣末陸を奮い立たせたサポーターからの言葉とは?

2017年01月15日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「ノイアーのように攻守で存在感を出せる選手になって、FC東京のために結果を残したい」

新体制発表記者会見を終え、取材に応じる廣末。そのビジョンは実に明確だ。 (C)SOCCER DIGEST

「おかえり!」。
 
 2017年シーズンの初練習を終え、ふとサポーターからかけられた言葉が、心に響いた。
 
 中学時代にFC東京U-15深川に所属していた廣末陸は、ユースに昇格できず、青森山田高に進学。高校サッカー界屈指の名門に身を置き、プレー面、精神面を磨いて、年代別代表に選ばれるほどの選手へと成長した。晴れて、"古巣"でプロのキャリアをスタートさせる権利を勝ち獲ったわけだが、廣末はFC東京を「特別なクラブ」と表現する。
 
「(ユースに昇格できなかったのが)すごく悔しくて、『見返してやる』くらいの気持ちで、この3年間やってきました。だからこそ、今の自分があると思います。(FC東京は)自分にとって特別なクラブなので、またそこに必要とされているのは嬉しい」
 
 高校最後の選手権では見事に優勝を果たし、最高の形でプロの世界に飛び込んできた。それでも、本人は「タイトルに関しては青森山田高で取ったもの」「ここから何ができるかが大事。満足感は一切ない」と至って冷静だ。その目は早くも、日本代表GKの林彰洋(鳥栖から加入)、大久保択生(長崎から加入)、波多野豪(FC東京U-18から昇格)らとのポジション争い、そして目標とする2020年の東京五輪に向けられている。
 
「今季の目標はまず、試合に出ること。フィードは誰にも負けない自信があるし、(バイエルンのマヌエル)ノイアーのように攻守で存在感を出せる選手になって、FC東京のために結果を残したい。東京オリンピックを目標にしていますが、そこに出て終わりじゃないので、さらなる高みを目指すうえでは世界を見ないといけない。(2020年)から逆算して何が必要か、突き詰めていきたいと思います」
 
 4年ぶりに愛するクラブに帰還したルーキーGKは、どんなプレーを見せてくれるのか。その一挙手一投足から目が離せない。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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