【川崎】今シーズン前に決断… 風間監督が勇退を決めた理由に言及

2017年01月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「一度チームを離れた方がいいんじゃないかなと」

今季限りで川崎を勇退する風間監督。タイトルこそ手に届かなかったが、魅力的なサッカーは多くのファンを引き付けたはずだ。写真:徳原隆元

[天皇杯決勝]鹿島2-1川崎/1月1日/吹田S
 
 またしても初タイトルには届かなかった。チャンピオンシップ準決勝のリベンジの機会でもあり、そして風間体制での最後の戦いとなった天皇杯決勝戦。しかし、想いを遂げることは叶わなかった。
 
 それでも指揮官は5年間を振り返り、チームの成長を「喜び」だと語った。
「結果だけは残念でしたが、次につながると思うし、選手たちの成長を見ることができた。結果は悔しいですけど、逞しくなった選手たちはそれ以上に喜びであり、誇りです」
 
 決勝でもボールを支配し、チャンスを作り出した回数は鹿島を上回った。試合内容にも満足感を示した。
「初めの頃はレッズなど強いチームには押し込もうと思っても押し込めなかった。それを考えれば、今日もしっかり押し込めていたし、一人ひとりがつながってチームになって、それが伸びた証拠。今日も試合を通してよかったと思う」
 
 しかし、ここまで育て上げたチームを離れる決意をしたのはなぜか。風間監督は、その理由を「刺激」と語った。
「今シーズンに入る前から心の中では決めていたことなんです。5シーズンという年月は長いし、自分の中でもそうだし選手にも刺激が必要だと思った」
 
 今シーズンを最後と決めて臨んだ2016年の戦いは終わった。クラブに初タイトルをもたらすことはできなかったが、その未来はポジティブに捉えている。
「どんどん積み上げてきた中で、今度は選手たちがある程度理解してきたので、競争が始まっていくんじゃないかなと思います。次のチームが全く決まっていない状態でしたけど、(自分は)一度このチームから離れた方がいいんじゃないかなと、今シーズンに入ってから少しずつ話しながらやってきた。私自身も、もっといろんなものを経験しないといけない。このチームは自分が思っている以上に未来があると思っています」
 
 来季は名古屋の監督就任が濃厚と報じられているが、その質問に関しては「また別の機会に」とかわした風間監督。川崎のクラブ史にその名を刻んだ名将が、「刺激」を求めて挑むこれからのチャレンジが楽しみだ。

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