メッシを称賛したいがゆえに……ルイス・エンリケ監督、言い過ぎる

2016年12月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

様々な表現でメッシが史上最高と強調したまでは良かったが…。

この物議を醸したインタビューで、L・エンリケは「バルサは他のチームよりも良いプレーを見せ、最も明確なアイデアを持っている」と自画自賛した。 (C) Getty Images

 メッシとクリスチアーノ・ロナウドはどちらが上か――。現在のサッカー界で最大のテーマともいわれており、ファンやメディアだけでなく、両選手に近しい人物ですら、それぞれの見解を語っては、時に論争を巻き起こしている。
 
 バルセロナの監督であるルイス・エンリケは、昔から一貫してメッシが上、というよりも史上最高の選手だという見方を崩しておらず、あらゆる例えでメッシの優秀さを説いてきた。
 
 アメリカのメディアに対しては、同国で人気のバスケットボールを例えに使い、「C・ロナウドがマイケル・ジョーダンなら、メッシはウィルト・チェンバレンだ」と、NBAの伝説のセンターの名を挙げたりもしてきた。
 
 そして先日、『バルサTV』のインタビューにおいても、「これまでメッシのようにプレーした選手はひとりもいなかった」と語ったL・エンリケ。他の選手との比較することがナンセンスであると強調している。
 
「現役の選手はもちろん、過去の選手との比較も無意味だ。現在のサッカーはフィジカルが強くなっているが、そのなかでもメッシは日々、驚きを与えてくれている。過去の選手とは比べようがない」
 
「もし、メッシにCBとしてプレーさせたら、おそらく彼はチームでベストなDFになるだろう。彼は他とは全く違う存在なんだ」
 
 こういった表現で、メッシが史上最高の選手であることを強調したまでは良かったが、先日、4度目のバロンドール受賞を果たしたC・ロナウドの話に及ぶと、身内のメディア相手だったこともあってか、ついこのようなことを口にしてしまった。
 
「"メロンドール"や、他の"何々賞"を受賞した選手とのメッシを比較するなんて全く持って馬鹿げている」
 
 バロンドールの存在意義に考え方は人それぞれであり、またその選考基準に不満を示す選手や関係者も少なくないが、このL・エンリケの発言はこの伝統ある賞、そしてそれを受賞したC・ロナウドへの敬意を欠くものであるとして、物議を醸すこととなった。
 
 まさに、ある選手を褒めようとして他を引き合いに出して、何かしらの騒ぎが起きるという典型例となってしまったようだ。
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