【クラブW杯・秘話】決勝2発の柴崎岳が盗難被害の後輩たちに見せた心優しき横顔

2016年12月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

すぐさまアクションを起こして後輩をバックアップ

前日練習でも記者会見でも淡々としていた柴崎。内に秘めた熱き想いを、マドリー相手に炸裂させた。(c)REUTERS/AFLO

 クラブW杯決勝でレアル・マドリーを相手に鮮烈な2ゴールを挙げた鹿島アントラーズのMF柴崎岳。試合前日の12月17日、高円宮杯プレミアリーグ・チャンピオンシップで見事優勝を飾った母校・青森山田の躍進も、ひとつの発奮材料となっていたはずだ。自身の在籍時代になし得なかった全国タイトル奪取に、さぞや勇気づけられたことだろう。
 
 じつはその1週間前、青森山田は盗難事件に遭っていた。
 
 プレミアリーグEASTの最終節(12月11日)、FC東京U-18との"優勝決定戦"に臨んだ青森山田だが、そのハーフタイムに遠征先の小平グラウンドでスパイク11足やキーパーグローブなど用具が大量に紛失。一般客にまじってロッカールームに忍び込んだ窃盗犯がごっそりと持ち去ったのだ。
 
 チームは1-0で勝利してチャンピオンシップの出場権を得たが、選手たちは少なからずショックを受けていたという。そこで、すぐさまアクションを起こしたのが同校OBの柴崎と櫛引政敏(鹿島)だった。すぐさま盗まれた数以上のスパイクやアイテムを調達し、チームに送り届けたという。選手たちはサンフレッチェ広島ユースとの大一番を前に、大いに奮い立った。
 
 柴崎にとっても恩師である黒田剛監督は「彼らが迅速に送ってくれた。卒業生というのは本当にありがたいですね」と話し、来春のFC東京入団が内定しているGK廣末陸(3年)は「先輩ふたりにはすごく感謝しています。その期待に応えなければと思って頑張りました」とコメントした。
 
 クラブW杯の激闘の最中にあっても、後輩たちを気遣って見せた柴崎。鹿島が誇るMFの心優しき横顔を垣間見た。

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