モウリーニョ采配的中も…唯一の枠内シュートをモノにされたマンUがアーセナルと手痛いドロー

2016年11月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官の采配ズバリ的中も、終盤に失点…。

ジルーの得点に小さくガッツポーズをするヴェンゲルと、苦笑いを浮かべるモウリーニョ。 (C) Getty Images

 11月19日、マンチェスターのオールド・トラフォードでプレミアリーグの12節、マンチェスター・ユナイテッド対アーセナルが開催された。
 
 低調なパフォーマンスが続いて6位に沈むユナイテッドと、開幕戦以降負けなしで4位につけるアーセナルの好対照のライバル同士の対戦は序盤からホームチームがペースを握る。
 
 累積警告で出場停止のイブラヒモビッチに代わって1トップに入ったラッシュフォードを起点に素早い攻めを展開。5分にはマタが惜しいFKを放った。
 
 怪我人の多いホームチームに比べて、盤石の陣容で臨んだアーセナルは、相手の出足の素早いプレッシングに苦しんで、目立ったシーンを作れない時間帯が続いた。
 
 20分以降もサイドを起点に攻め込むユナイテッドではあったが、イブラヒモビッチを欠いたことで前線にターゲットがおらず、恐さに欠ける単調な攻めが続いた。
 
 それでも、攻めの姿勢を貫くユナイテッドは36分にマタ、41分にマルシアルがそれぞれミドルシュートでゴールを急襲したが、いずれも相手守護神チェフの堅守に阻まれてしまった。
 
 その後は互いに中盤でボールを奪い合う展開が続いて目立ったシーンもないまま進み、結局0-0のまま、前半は折り返しとなった。
 
 前半、枠内シュートが0本だったアーセナルは、後半も相手の執拗なマークに両サイドのラムジーとウォルコットが止められてしまい、スピーディーな攻撃を展開できない時間帯が続いた。
 
 一方、素早いチェイシングを起点に攻勢を強めながらも、フィニッシュの精度を欠いたユナイテッドは63分にマルシアルに代えてルーニーを投入する。
 
 ユナイテッドはルーニーを1トップにし、スピードが売りのラッシュフォードをサイドに回すと、このモウリーニョの采配が功を奏してアーセナル守備陣の動揺を誘って先制する。
 
 68分、右サイドでボールを持ったポグバのスルーパスにアンデルが反応し、深くに侵入するとグラウンダーのクロスを送る。このボールをマタが流し込んでネットを揺らした。
 
 完全に押し込まれてしまったアーセナルは73分にジルーを投入して、A・サンチェスをサイドに回すが、パス精度を欠いて両者にボールが渡らずに80分を過ぎても枠内はおろかシュートすら0本と停滞した。
 
 それでも何とか追いつきたいアーセナルは、84分に右SBのジェンキンソンに代えてチェンバレンを投入してリスクを冒して攻めに出ると、この策が見事に的中する。
 
 89分、逃げ切ろうと守勢に回ったユナイテッドを押し込んだアーセナルは、攻め上がったチェンバレンが右サイドを突破して、柔らかいクロスをボックス内に送り込むと、これをジルーがヘディングで豪快に決めた。
 
 この試合、唯一となった枠内シュートでモウリーニョのチームから9シーズンぶりに得点を奪ったアーセナルは、終了間際にユナイテッドに再び攻め込まれるも何とか凌ぎきった。
 
 結局、試合は1-1で終了。内容で上回りながら、ワンチャンスをモノにされて2ポイントを落としたユナイテッドにとっては手痛い引き分けとなった。
 
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