フランス人指揮官もJ「王者」決定方式に疑問。「浦和がチャンピオンだ」

2016年11月06日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

「これはあまりないシステム」。クラブの礎を築けたことには手応え。

徹底した対策を施して首位・浦和戦に臨んだモンバエルツ監督。1-1の引き分けに持ち込み、意地を見せた。(C)SOCCER DIGEST

[J1 第2ステージ17節]
浦和レッズ 1-1 横浜F・マリノス
11月3日/埼玉スタジアム2002
 
 リーグ戦レギュラーシーズンを締めくくる第2ステージ17節・浦和戦後、横浜のエリック・モンバエルツ監督が、この2年間行なわれた2ステージ制について改めて疑問を投げかけた。
 
 フランスリーグのパリSGやトゥールーズなどで指揮を執った経験のある61歳の智将が来日して2年目、このリーグ最終戦では徹底した「首位対策」を施して、浦和の公式戦連勝を12で食い止めるなど意地を見せた。そして試合後の公式記者会見で、「現状では、首位から勝点15差も開いている鹿島が、『年間チャンピオン』になる可能性がある」というJリーグの『2ステージ制&チャンピオンシップ』の優勝決定方式について見解を求められると、次のように語った。
 
「確かに、私もこの方式にはなれなかった。なぜ、このようなシステムにするのか、その理由については分かりません。個人的には、浦和が今年のチャンピオンだと思っています。1年間で最も勝点を多く積み重ね、より多くの試合に勝ち、コンスタントに結果を残したチームですから」
 
 指揮官はそのように浦和の成績をたたえ、次のように続けた。
 
「このような2ステージ制にするのには、理由があるのでしょう。とはいえ、これはあまりないシステム。少なくとも、ふたつのステージのうち、ひとつ勝つために全力を出さなくてはなりませんでした」
 
 今季の横浜は第1ステージの11位から第2ステージは7位に順位を上げた。モンバエルツ監督の来季去就は5日時点で未定だが、「平均年齢は約25歳で戦えた。クラブとしても将来に希望が持てる」と、シティ・フットボール・グループとの資本提携から3年目にして礎を築けたことに、一定の成果を感じ取っていた。
 
 取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
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