【ブンデス日本人の現地評】原口はベストイレブン選出、「魔法をかけた」大迫、PKゲットの香川も及第点評価 etc.

2016年10月17日 山口裕平

素晴らしいパフォーマンス。攻撃では常に脅威――『ビルト』

キレのある動きと正確かつ的確なボール捌きでチャンスを量産した原口。代表戦に続くPK献上は不運だったが、阻止したGKヤルステインに「助かった」と感謝した。 (C) Getty Images

 今回の代表ウィークでは、ドイツ→日本→オーストラリア→ドイツと、ブンデスリーガの日本代表選手たちは、普段以上に長距離移動を強いられた。10月14~16日に開催されたブンデスリーガ7節には、疲労が溜まった状態で臨んで選手も少なくない。
 
 しかし、帰国翌日に3位ドルトムントとの上位対決を戦ったヘルタ・ベルリンの原口は、疲れを感じさせない素晴らしいパフォーマンスを見せた。
 
 結果には絡むことができなかったが、チーム3位を記録した豊富な運動量で攻守に奔走し、スルーパスでチャンスを演出。後半には香川のシュートが左手に当たってしまい、オーストラリア戦に続き2試合連続でPKを与えてしまったが、GKの好セーブに救われた。
 
『ビルト』紙は「素晴らしいパフォーマンス。攻撃では常に脅威だった」と評価し、2点(1~6で少ないほど高評価)を与え、今シーズン2度目のベストイレブンに選出した。
 
 また、地元紙『ベルリナー・ツァイトゥング』は「素早く、ひたむきなゴールエリアへの接近で印象を残したが、PKを与えてしまったのはショックだった」と記している。
 
 一方、怪我人の影響で戦前はスタメン出場も予想された香川は、代表戦の疲れも考慮されたのか60分から途中出場となり、ピッチ中央からダイアゴナルなパスを通し、ヘルタ守備陣の打開を図った。
 
 75分にはクロスのこぼれ球から放ったシュートが原口のハンドを誘いPKを獲得したが、オーバメヤンが決めきれず、結果には繋がらなかった。
 
 地元紙『ルールナハリヒテン』は「攻撃の組み立ては少なかったが、PKを獲得した」とだけ記し、3.5点の及第点を与えた。
 
 バイエルンをホームに迎えたフランクフルトの長谷部は、コバチ監督が示唆していた通り、67分から途中出場を果たし、王者相手のドローに貢献した。
 
 今回、代表に招集されなかったことが議論の的となった大迫は、好調を維持している。インゴルシュタット戦に2トップの一角として75分までプレーし、1アシスト&PK獲得と、2ゴールに絡む活躍を見せた。
 
 28分の先制点の場面では、やや下がり目の位置でボールを受けると、裏を狙ったモデストに絶妙なスルーパス。飛び出しはオフサイドにも見えたが、副審の旗は上がらず、ゴールが認められた。

次ページ好調を持続して2つのゴールを生み出した大迫を地元紙は絶賛。

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