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「喜田さんの姿を見て…」学んだ“プロ意識”を胸に――4月にプロ契約を結んだ横浜FMの16歳・三井寺眞がフランス戦で示した可能性

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2026年06月06日

U-16代表から飛び級で今秋のU-17W杯へ

U-16日本代表の三井寺。フランス戦で好パフォーマンスを披露した。写真:松尾祐希

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 グラウンドでもピッチの外でも物怖じしない。自分より大きな相手DFが向かってきてもビビらないし、大人と対等に話すコミュニケーションスキルも持ち合わせている。そのプレーや振る舞いは16歳とは思えない。財前宣之氏が代表を務めるフォーリクラッセ仙台から横浜FMユースに加入し、今年4月に高校1年生ながらトップチームとプロ契約を結んだMF三井寺眞が国際試合で真価を発揮した。

 6月3日から福島県のJヴィレッジで開催されているU-16インターナショナルドリームカップ。日本、フランス、アルゼンチン、コートジボワールのU-16世代のチームが集い、4チームの総当たり方式で戦う。来年のU-17ワールドカップをターゲットとする若き日本代表は3日の初戦でコートジボワールに3−2で勝利を収め、5日のフランス戦も3−1で勝ち切った。

 2連勝を飾った一方で、このフランス戦は相手のパワーとスピードに苦戦。特に立ち上がりはミドルゾーンから先になかなかボールを運べず、シュートも思うように打てなかった。そのなかで輝いたのが三井寺だった。

 3−4−2−1の右シャドーで先発したレフティは得意のドリブルと機動力で勝負し、少ないプレー機会のなかでも大柄なフランスDF陣を翻弄。12分の決定機は惜しくも逃したが、直後の13分には相手のミスを突いて好機を得る。「1本目を外して本当にチームに迷惑をかけたので、これはなんとしてでも決めないといけない」。責任を感じていた三井寺は相手GKとの1対1を制し、得意の左足で名誉挽回となる先制点をもぎ取った。

 その後も相手に押される展開になったが、ボールを受けた際には個性を発揮。創造性に富んだ仕掛けで相手の逆を取り、後半開始早々の48分にはFWオツコロ海桜(昌平)のゴールを絶妙なスルーパスでお膳立てした。
 
 守備でも献身性が光り、ファーストDFとしてプレスをかけ続ける姿も好印象。「マリノスに加入してから守備の強度が足りないと言われていた」(三井寺)という課題と向き合ったことで、攻撃でも守備でもチームに貢献できる選手になりつつあることを証明した。

 中学時代から注目を集め、天才レフティとして進路が注目されていた三井寺。Jクラブを中心に争奪戦が繰り広げられるなかで、横浜FMユース入りを決断してさらなる飛躍を目ざしてきた。中学卒業前の今年1月にはトップチームのキャンプに参加し、16歳となった今年の4月2日にプロ契約を締結。現在はトップチームの練習に参加しながら、ユースの試合に出場する日々を送っている。

 同年代の仲間たちとは異なる環境下でのプレーは刺激的で、発見や気づきは多い。プロ選手とともに生活をしている点は大きな意味があり、なかでもトップチームでキャプテンを務めるMF喜田拓也からは学ぶことしかないという。

「喜田さんの姿を見て、自分もすごくサッカーに対する準備や意識というのを学ばせてもらっています」

 特に驚いたのが、練習前だという。三井寺はFW浅田大翔やDF村上慶といった高卒1年目の選手たちとともに早めにいつも練習場へ向かうのだが、朝早い時間にも関わらずに先に身体を動かしている選手がいる。それが喜田だった。

「朝早い時間に着いているのに、すでに喜田さんはシャワーを浴びてトレーニングルームでストレッチをやっているんです。そういう姿勢は本当に学びになったし、自分も最近は練習後に一緒に筋トレをやらせてもらっていて、本当にその姿からいろんなことを参考にさせてもらっています」

 こうした日々の取り組みが血となり骨となる。偉大な先輩の姿を見ながら、さらなる高みを目ざす三井寺の挑戦はまだ始まったばかり。U-16代表はもちろん、飛び級で今秋のU-17W杯出場を視野に入れる注目株は、最終節でどんなプレーを見せるのか。

 今大会最強と称され、日本と同じく2連勝中のアルゼンチンからゴールを奪って、自らの可能性を示すつもりだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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