「綺世と一緒にピッチに立てたのは良かった」
毎熊晟矢(AZ)は神出鬼没な右サイドバックだ。サイドアタックはもちろんのこと、セントラルMFの位置からゲームメイクに絡んだり、相手CBを背負ったポストプレーを披露したり、敵のゴール前で味方のクロスを待ち受けたりする。ごく稀だが、味方CB2枚の間に立って、ビルドアップの始点になったこともある。現代サッカーではサイドバックに多くのタスクが託されるが、毎熊の多芸ぶりはやはり異質だ。
だから5月10日のフェイエノールト対AZ(1-1の引き分け)、70分からピッチに立った毎熊が、相手CB渡辺剛を背にして楔のパスを要求する様に、懐かしい気持ちになった。今季、怪我に悩まされ続けた彼のプレーを見るのは、私にとっても本当に久々だったのだ。
「相手が引き分けでいいと思っているのは感じてました。そのなかで相手のブロックをどう崩すかを考えてました」
開幕から半年間、膝の負傷の治療・リハビリに費やした毎熊は、年明け復帰後も怪我に悩まされ、コンスタントにプレーすることが叶わなかった。1試合を残し、毎熊はリーグ戦7試合出場143分間プレー。公式戦すべてを合わせても10試合296分間の出場にとどまった。オランダ1年目の昨季、欧州カップ戦を含めて44試合3368分間もプレーし、獅子奮迅の活躍をした毎熊だけに、今季はかなり歯痒い想いをしたはずだ。
「僕自身、初めての長期離脱だったので、復帰後の身体の戻し方もいまいち分からず焦りもありました。今は1月に復帰した時より練習をこなせています。アヤックス戦(2月8日。先発するも足首を痛めて43分に交代)で怪我をした後、復帰した時より、今はコンディションがどんどん上がってきていると感じています。ここで(今シーズンが)終わってしまうのは自分としてはもったいないですけれど、あと1試合、やり切りたいと思います」
だから5月10日のフェイエノールト対AZ(1-1の引き分け)、70分からピッチに立った毎熊が、相手CB渡辺剛を背にして楔のパスを要求する様に、懐かしい気持ちになった。今季、怪我に悩まされ続けた彼のプレーを見るのは、私にとっても本当に久々だったのだ。
「相手が引き分けでいいと思っているのは感じてました。そのなかで相手のブロックをどう崩すかを考えてました」
開幕から半年間、膝の負傷の治療・リハビリに費やした毎熊は、年明け復帰後も怪我に悩まされ、コンスタントにプレーすることが叶わなかった。1試合を残し、毎熊はリーグ戦7試合出場143分間プレー。公式戦すべてを合わせても10試合296分間の出場にとどまった。オランダ1年目の昨季、欧州カップ戦を含めて44試合3368分間もプレーし、獅子奮迅の活躍をした毎熊だけに、今季はかなり歯痒い想いをしたはずだ。
「僕自身、初めての長期離脱だったので、復帰後の身体の戻し方もいまいち分からず焦りもありました。今は1月に復帰した時より練習をこなせています。アヤックス戦(2月8日。先発するも足首を痛めて43分に交代)で怪我をした後、復帰した時より、今はコンディションがどんどん上がってきていると感じています。ここで(今シーズンが)終わってしまうのは自分としてはもったいないですけれど、あと1試合、やり切りたいと思います」
KNVBカップ決勝戦ではNECを5-1の大差で下して優勝。毎熊、そして市原吏音の出場機会はなかったが、ふたりはベンチからチームを盛り上げ、味方のゴールには反対側のコーナーフラッグまで猛ダッシュで駆け寄り、みんなで祝福した。
――あのフルスプリントで毎熊さんの完全復活を確信しました。
「たぶんGPSであの日一番のスピードが出ていたんじゃないかと思います(笑)」
昨年はPK戦の末、ゴー・アヘッド・イーグルスに敗れて準優勝に終わっただけに、毎熊も表彰式、試合後の記念撮影では満面の笑顔だった。
「“(強調しながら)個人的には”悔しい結果になりましたけれど、自分が所属するチームが優勝した喜びはありました」
SNSでの上田綺世(フェイエノールト)夫妻とのオフショットから、ふたりの仲の良さが伺える。しかし、ふたりがオランダで同じピッチに立つのは今回が初めてだった。
「毎回、どちらかが怪我をしていたので、たぶん、一緒にメンバーに入ったのも初めてじゃないでしょうか。すごく仲の良い選手ですし、彼がサイドに流れてきたらマッチアップする可能性もあるポジションなので、1年目から楽しみにしてました。お互い、怪我などでうまく噛み合わず、今回初めて一緒にメンバーに入りました。もちろん、僕もスタメンで出たかったですが、監督も少し早めに使ってくれました。綺世が(86分に)代わっちゃったので少ししかできませんですが、彼も来年いるかどうか分かりませんから、一緒にピッチに立てたのは良かったです」
昨季、怪我に苦しんだ上田は今季、しっかりシーズンを走り切った。来季、毎熊は友に続きたい。
「初めてこういう大きな怪我をして、自分の身体のことを人生で一番考えたんじゃないかと思うくらい向き合ってきました。怪我をしないことに越したことはないですけれど、今回の経験でさらに成長できたと思います。あと1試合やり切って、オフに来シーズンの身体作りをしていこうと思ってます」
取材・文●中田 徹
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「“(強調しながら)個人的には”悔しい結果になりましたけれど、自分が所属するチームが優勝した喜びはありました」
SNSでの上田綺世(フェイエノールト)夫妻とのオフショットから、ふたりの仲の良さが伺える。しかし、ふたりがオランダで同じピッチに立つのは今回が初めてだった。
「毎回、どちらかが怪我をしていたので、たぶん、一緒にメンバーに入ったのも初めてじゃないでしょうか。すごく仲の良い選手ですし、彼がサイドに流れてきたらマッチアップする可能性もあるポジションなので、1年目から楽しみにしてました。お互い、怪我などでうまく噛み合わず、今回初めて一緒にメンバーに入りました。もちろん、僕もスタメンで出たかったですが、監督も少し早めに使ってくれました。綺世が(86分に)代わっちゃったので少ししかできませんですが、彼も来年いるかどうか分かりませんから、一緒にピッチに立てたのは良かったです」
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