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「もう毎日が楽しい」なぜイングランドで冷遇されていた松木玖生は重要戦力になりえたのか 日本代表への思いも吐露「絶対に選ばれると思う」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

松澤浩三

2026年03月13日

「自分のヘディングが得点に繋がったんでよかった」

サウサンプトンで存在感を高めている松木。(C)Getty Images

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 3月8日に行われたFAカップ5回戦。松木玖生を擁するサウサンプトンは、敵地クレイブン・コテージに乗り込みフルアムと対戦した。2026年に入って以来、出場機会が与えられるようになり、プレータイムが増えているレフティは直近の2試合で2得点1アシストとマークするなど好調を維持していたが、この日はベンチからのスタートとなった。

 プレミアリーグに所属する格上との一戦。序盤はサウサンプトンがコンバテティブな姿勢と積極的なプレッシングから優勢に試合を進める。しかし10分頃からは、選手の質の違いもあり、フルアムが攻勢に転じた。

 前半終了時点でのボール支配率はフルアムが69パーセント、シュート数も12本(うち枠内4本)と攻め立てる時間が長くなった。それでもサウサンプトンは効果的なカウンターから好機を演出。相手ゴールに迫る場面も数回あり、数字以上に五分五分の展開となった。

 後半に入ると、フラムはさらにギアを一段上げて攻撃を仕掛けてくる。それでもセインツバックラインな懸命な守りを見せ、さらにこの日冴え渡っていたイスラエル代表GKダニエル・ペレツからファインセーブが飛び出すなど、ゴールを許さない。試合は0―0のまま終盤を迎えた。

 均衡を破るためにピッチへ送り込まれたのが、松木だった。不慣れな左ウイングでプレーを開始し、劣勢のチーム状況のなか、ファイナルサードでボールに触れる機会はなかなか訪れなかった。それでも90分を迎える直前、右サイドへポジションを移した直後に、22歳が試合を決定づけるプレーを引き出した。

 相手GKバンジャマン・ルコントが前線に送ったボールを、松木がヘディングで跳ね返す。そのボールをCFロス・スチュワートがダイレクトで前線へ送り込み、FWフィン・アザズがペナルティーエリア内で受けた直後、相手DFに倒されてPKを獲得。これをスチュワートがきっちりと決めて先制、結果的に決勝ゴールとなった。
 
 ボールタッチの回数は多くなかったが、決定機を生み出し、「自分のヘディングが得点に繋がったんでよかったです」と、松木は素直に喜びを口にした。左サイドから右サイドへのポジションチェンジについては、次のように振り返った。

「自分と同時に入った選手(サミュエル・エドジー)も左ウイングの方が得意で、より快適にプレーできるという感じだったので、監督からも『チェンジ』と言われました。俺もそっちの方がやりやすかったのでよかったです」

 元来、インサイドハーフやボランチを主戦場としてきた松木だが、昨季にレンタル移籍していたトルコ1部リーグのギョズテペでは、本職の中盤に限らず前線でも起用され、公式戦34試合に出場。6ゴール・5アシストを記録し、プレーの幅を広げてきた。

 満を持して復帰したサウサンプトンで迎えた今季。2部に降格したチームのなかで中核として期待されたものの、ウィル・スティル前監督の下ではプレー機会に恵まれなかった。それでも腐ることなく、出場のために「ひたすらどん欲に練習した」。それでもチャンスは限られていたなか、昨年11月、成績不振により同氏が解任されると徐々に状況が変化していった。

 後任として就任したトンダ・エッカート新監督の下で、出番を増やし、ここにきて存在感を示している。指揮官について、「普段の練習からも見てくれていて、そういうのもしっかりと実って、今はプレーできている。選手たちからも信頼が厚くなってきていると思う」と信頼を寄せる。
 
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