ハリルホジッチが警戒するUAEのエース「オマル」とは何者か?

2016年08月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

ハリルホジッチ監督曰く。「彼をフリーにすると好きなところにボールを送ってくる」。

2015年のアジアカップ準々決勝でもオマル(右)は抜群の存在感を発揮していた。(C)Getty Images

 日本代表を率いるハリルホジッチ監督が、9月1日に行なわれるロシアワールドカップ・アジア最終予選UAE戦での必勝を誓った。
 
「日本はアジアカップでUAEに負けています。リベンジよりも、さらに強い気持ちを持って戦わなければなりせん。埼玉(スタジアム)を満員にして良い雰囲気を作ってもらい、そして試合後に勝利を祝いたいなと思っています」
 
 指揮官がそう語るように、UAEは2015年のアジアカップでPK戦の末に負けた相手。日本のホームで戦えるとはいえ、まったく油断できないライバル国だ。
 
 実際にハリルホジッチ監督も、「ビデオもかなり見ましたし、UAEのインフォメーションはすべて把握しています。UAEは2か月間、A代表の練習をしています。政府がA代表を予選突破させたいと言っていますし、UAEは黄金世代と言われる世代です。U-20の世界大会の準決勝に残ったチームです」と最大限の警戒をしている。
 
 なかでも、個人名を出して要注意人物に挙げたのが、10番を背負うオマルだ。アジアカップ準決勝の日本戦でも、危険な存在であり続けたこのレフティは、2013年のガルフカップ最優秀選手で、2014年にはACLドリームチームにも選出されている。

 柔らかいボールタッチを活かしたドリブル&キープや精度の高い長短のスルーパスは脅威で、ハリルホジッチ監督は「彼をフリーにすると好きなところにボールを送ってくる」と分析し、次のように語った。
 
「正確さとスピードが本当に素晴らしい選手です。彼をフリーにするとどうなるでしょうか。先日の(日本対)ボスニア戦のようにフリーにしたらどうなるでしょうか。相手から10メートル離れてしまったらどうなるでしょうか。彼が好きなところにボールを送ってくるわけですから、いろんなことを準備しておかなければいけません」
 
 アジアカップの日本戦では直接ゴールに絡んだわけではないが、随所に高いテクニックを披露。PK戦では、GK川島をあざ笑うかのように、ゴール中央にチップキックを決めている。今回の対戦でも、この"アフロレフティ"に苦しめられるのは間違いないだろう。

次ページ「すでにビデオは準備している」。ハリルはオマル対策に自信を見せる。

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