観客席から「ベッケンバウアーのようだ」の声も。福井商のCB森川太陽は高い攻撃性能も兼備「プロになれるように頑張りたい」【選手権】

2025年12月30日 高校サッカーダイジェスト編集部

「チームの役に立てるような選手に」

CBながら積極的な攻撃参加が目立った福井商の森川。写真:浦正弘

[高校選手権・1回戦]高川学園(山口)3-0 福井商(福井)/12月29日/NACK5スタジアム大宮

 12月29日、福井商は全国高校サッカー選手権大会の1回戦で高川学園と対戦し、0-3で敗れた。

 難しい戦いを強いられたものの、最後まで諦めなかった。特に後半の20分以降は相手陣内に押し込む場面が増え、懸命にゴールを目ざした。

 そのなかで印象的だったのがDF森川太陽だ。3バックの左でスタメン出場すると、守備をこなしつつ、相手の隙を見つけては積極的に持ち上がる。巧みなヒールパスで敵を翻弄すれば、後半33分には自陣でのボール奪取から味方との連係で攻め上がり、ペナルティアーク付近からミドルシュートを放った。

 その獅子奮迅ぶりに、観客席からは「(フランツ・)ベッケンバウアーのようだ」といった声も上がった。また、試合後に高木謙治監督は、積極性が目立ったボランチのMF髙木那由多とともに森川の名を挙げて「意地を見せてくれた」と称える。指揮官はその成長ぶりを、こう語った。
 
「元々はボランチで、日頃の積み重ねで技術がどんどん良くなっていって、ドリブルなどで持ち運ぶのがすごく上手になりました。今年からセンターバックの左で起用し、そこから攻撃の起点を作っていく。そこでいろんなズレが出てきて、いろんな展開になる。それを彼がやってくれて、他の子にはできないことなので、すごく貴重な選手でした」

 森川自身は高木監督への感謝を口にし、ヒールパスは雪国のためにグラウンドを使えない時の体育館での練習で磨いたと明かした。また攻め上がった際には、チームメイトとの阿吽の呼吸で、CBの2人が理解し自然とボランチの吉田陽向がスペースを埋めてくれていたとして「自分は思い切り、前でプレーできる形にしてくれていました」と明かす。

 卒業後は関西の強豪校である阪南大でサッカーを続ける。利き足の右足に加えて左足のクロスの精度も高い森川は、CBに加えて左右のSBも視野に「1年生からトップチームに少しでも絡んで、アピールして。阪南大は全国大会で上位に進出しているので、チームの役に立てるような選手になって、プロになれるように頑張りたいです」と意気込んだ。

構成●高校サッカーダイジェスト編集部

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