「必ず向き合わなければいけないテーマ」
近藤氏がSNSを更新。指導現場の“厳しさ”に私見を綴った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
現役時代は柏や千葉、東京Vで活躍。J通算400試合以上出場した元日本代表DFの近藤直也氏が自身のSNSを更新。「元プロ選手として、これは綺麗事ではなく実体験として書きます」とし、まず過去を振り返った。
「自分は現役時代、挨拶をしても無視される、練習で一切の指示も声もかけられず、まるで「存在しない人間」のように扱われた経験がある。
それをすべてパワハラだと言い切るつもりはない。プロの世界は結果がすべてで、一般企業と同じ基準で単純に語れないこともわかっているし、厳しさがなければ到達できないレベルがあるのも事実」
その"厳しさ"について、私見を綴る。
「ただ、はっきり言えることがある。その「厳しさ」の名のもとで、心を壊してしまった選手を、自分は実際に何人も見てきた。サッカーが嫌いになり、人と関わることが怖くなり、気づいたときにはピッチに立てなくなっていた選手たちです。
そしてこれは、プロの世界だけの話ではない。育成年代、特に中学や高校の現場でも、いまだにパワハラに近い指導が多くあると耳にする。その中で、精神的に追い込まれてしまう子、サッカーを続けること自体を諦めてしまう子がいるという話も、決して珍しいものではない」
「自分は現役時代、挨拶をしても無視される、練習で一切の指示も声もかけられず、まるで「存在しない人間」のように扱われた経験がある。
それをすべてパワハラだと言い切るつもりはない。プロの世界は結果がすべてで、一般企業と同じ基準で単純に語れないこともわかっているし、厳しさがなければ到達できないレベルがあるのも事実」
その"厳しさ"について、私見を綴る。
「ただ、はっきり言えることがある。その「厳しさ」の名のもとで、心を壊してしまった選手を、自分は実際に何人も見てきた。サッカーが嫌いになり、人と関わることが怖くなり、気づいたときにはピッチに立てなくなっていた選手たちです。
そしてこれは、プロの世界だけの話ではない。育成年代、特に中学や高校の現場でも、いまだにパワハラに近い指導が多くあると耳にする。その中で、精神的に追い込まれてしまう子、サッカーを続けること自体を諦めてしまう子がいるという話も、決して珍しいものではない」
指導者に悪意があったかどうか。近藤氏は「正直わからない」が、「無視され続けること 存在を否定されるような扱いを受け続けること それが「指導」で済まされる世界であっていいのか」と問題提起。「特に成長途中の子どもたちに対しては、より慎重に考える必要があると思っている」。
勝利至上主義への警鐘。「勝てばいい。結果が出ていればいい。そうやって目をつぶってきたものの中に、本来、守るべきだった選手の人生があったのではないか。元プロとして、そこから目を背けるつもりはありません」。
近藤氏は「厳しさは必要」と考える。「でも、人を壊してまで続ける厳しさなら、それはもう育成でも指導でもない」とも。
そして最後に「この問題は、誰かを断罪するための話ではなく、日本サッカーが次の時代に進むために、必ず向き合わなければいけないテーマだと思っています」と締めくくった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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近藤氏は「厳しさは必要」と考える。「でも、人を壊してまで続ける厳しさなら、それはもう育成でも指導でもない」とも。
そして最後に「この問題は、誰かを断罪するための話ではなく、日本サッカーが次の時代に進むために、必ず向き合わなければいけないテーマだと思っています」と締めくくった。
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