30代でもうひと伸び――Jを代表する33歳MFの矜持「第一線でできなくなったらすぐに引く」「まだまだやれる自信はある」

2025年12月11日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「まだまだこの年代の選手もできる。彰悟とも一緒に見せていきたい」

柔和な笑みを浮かべながら取材に対応した稲垣。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグの年間表彰式「2025Jリーグアウォーズ」が12月11日に開催され、ベストイレブンが発表された。初受賞者がずらりと名を連ねるなか、唯一2度目の受賞を果たしたのが、稲垣祥(名古屋グランパス)だ。

 今月25日、つまりクリスマスに34歳の誕生日を迎えるボランチは、4年ぶりにベストイレブン入り。30代に突入してもなお、進化を続けるなか、表彰式後の取材対応時に、今季まで名古屋を率いた長谷川健太監督から受け取った言葉を明かした。

「健太さんに『良い選手は30代になってから、もうひと伸びするぞ』って言われてて、それは俺自身もずっと忘れられないし、そうだよなっていう。今までのすごい選手の方々を見てても、30代に入ってからもう1個活躍してMVPを獲ったりする選手もたくさんいた。そこは、自分は『いける』と思ってたからこそ、その言葉を大切にしながら日々を過ごしてました」
 
 さらに、報道陣から「例えば40代になってもプレーを続ける自分のイメージはいかがですか」と振られると、明確な考えをこう伝えた。

「いや、全然。自分はまず『第一線でやること』が大事だと思ってるので、第一線でできなくなったらすぐに引きます。ただ、その第一線でまだまだやれる自信はあるし、さらにもう1つ、2つ自分を伸ばせる自信もあるので、そこはまた自分のサッカーキャリアの中での新たな課題、チャレンジとして向かっていきたいですね」

 同学年の谷口彰悟(シント=トロイデン)は、現在ベルギーリーグ2位のクラブでキャプテンを務め、日本代表でも活躍している。

「彰悟も間違いなく自分自身で色んなトレーニングやケアに気を使いながらやってるからこそ、今代表にまた戻ってきて活躍してますし...まだまだこの年代の選手もできるってところは、彰悟とも一緒に見せていきたいなと思います」

 来夏に北中米ワールドカップが控える。稲垣は最後に「もちろんチャンスがある限りは狙いたいし、僕自身も可能性がゼロではない。それに選ばれるためにはまだまだ今以上にインパクトを残さないといけないので、そこへのチャレンジもある」と覚悟を示した。

 Jリーグ随一のタフネスは大舞台も視野に入れながら、まだまだ進化し続ける。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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