11月23日、J２リーグ第37節で５位の徳島ヴォルティスが３位のRB大宮アルディージャに２−１と逆転勝利。これで勝点を「64」に伸ばし、４位に浮上した。２位の水戸ホーリーホックに勝点３差、３位のジェフユナイテッド千葉に勝点２差と最終節の結果次第で、自動昇格の可能性もある。

　大きな、本当に大きな１勝だが、試合後、『DAZN』のインタビューに応じた渡大生に笑顔はなかった。

「素直に嬉しいですが、まだ何も決まっていないので。勝って兜の緒を締めつつも、こういう試合でハードワークして勝てたのはクラブとしてすごく大きいものだと思っています」

　０−１とリードされた徳島を同点弾で勢いづけたのが渡だった。高木友也のスルーパスに反応しての左足シュート。このゴールについて本人は次のように語った。
 

「高木選手から良いボールが来たので振り抜くだけでした。あの場面で振り抜けたのは今季の自分としての成長だと思います。今季初めての逆転（勝利）で、ここにきてそういう粘り強さを出せたのはチームの成長です」

　「今年にかけている」という渡。J１昇格への思いは文字通り強く、決意は揺るがない。

「長くやってきた選手もいて、怪我人もいて、メンバーに入れない選手もいるなかで、僕が勝手に彼らの思いを背負ってやっているので。クラブとして、街としてもう行くしかないと考えています。僕たちのストーリーを信じて、その物語に入り込んでやりたいです」

　徳島は最終節、ホームで首位のV・ファーレン長崎と戦う。果たして、どんなドラマが生まれるのか。

構成●サッカーダイジェストWEB編集部

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