【セルジオ越後】ボリビアに“3-0”、実力差を考えれば当然の結果。選手の評価をしづらい試合だけど…堂安はセンスが良いね

2025年11月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

勝って当たり前の相手だ

日本はボリビアに3-0で快勝。堂安は右サイドで攻守にわたってかなり効いていた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 日本代表は年内最後の試合でボリビアと対戦して3-0で勝利した。快勝は、相手との実力差を考えれば当然の結果だよ。

 FIFAランキングを見ても、イランや韓国、オーストラリアといったアジアのライバルより格下。勝って当たり前の相手だ。

 早くに点を取ってしまったせいで、気の緩みからか苦戦した時間帯もあった。後半、フレッシュな選手を入れて相手が疲れたところを突いて追加点を取ったけど、もっと前半から畳み掛ける意識があれば、さらに点は取れたはず。

 これでブラジル戦から3連勝と言う人もいるかもしれないけど、相手のレベルが全然違うから、「連勝」という言葉にあまり意味はない。ブラジルやガーナと今回のボリビアを比べちゃいけないよ。レベルが違いすぎる。
 
 むしろ気になったのは、このレベルの相手に危ないシーンを作られたこと。それ自体がおかしいんだ。日本のキーパーが頑張らないといけない場面なんて、ほとんどなかったはずだからね。それに最近、ヨーロッパの強豪と全く試合ができていないのも心配な点だよね。

 相手が相手なだけに選手の評価はしづらいけど、個々のプレーに目を向けると、現実的にすごく充実しているのは堂安。彼の守備のセンスはすごく良い。

 右サイドで攻守にわたってかなり効いていたし、町野の得点につながった中村へのパスも見事だった。守備の選手やゴールキーパーはほとんど見せ場がなかったけど、それは相手の迫力がなかったからに過ぎない。

 結局のところ、この試合は本当の意味での強化試合とは言えないよ。相手も本気でカップを獲りに来たわけじゃないと思う。だから、この試合で一番良かったのは、大きな怪我人が出なかったこと。それだけじゃないかな。

【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、80歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。

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