選手への非情さが話題となっているモウリーニョが気遣った人物とは?

2016年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「一番大事なのはシーズンの最初にタイトルを獲得できたこと」

非情さと優しさを併せ持つ? 写真はマタ交代の場面。 (C) Getty Images

 8月7日(現地時間)、コミュニティシールドでレスターを2-1で下し、今シーズン最初のタイトルを手にしたマンチェスター・ユナイテッド。これは、監督に就任したばかりのモウリーニョにとっても、このチームでの初タイトルとなった。
 
 試合後、モウリーニョは「アシュリー・ヤング、フィル・ジョーンズら、この試合でメンバーに入られなかった選手に、このタイトルを捧げたい」と語ったが、その後に「ファン・ハールにも……」と付け加えた。
 
 前監督のファン・ハールは、モウリーニョがまだ指導者として駆け出しだった時代、バルセロナで監督・アシスタントの関係だった。監督として大きな影響を受けた師匠でもある前任者に対し、彼は感謝の念を口にした。
 
「ファン・ハールは昨シーズン、このクラブでFAカップを勝ち取った。我々が今、ここにいるのは、それがあったからだ。つまり、彼がいなければ、我々はこのタイトルを手にすることはなかった」
 
 このように気遣いを見せるモウリーニョだが、一方でレスター戦、途中で起用したマタを試合終了間際にムヒタリアンと交代させたことで、大きな議論を巻き起こしている。チェルシー時代にも戦力外とした選手に対する非情な仕打ちとして、非難の声も多く上がった。
 
 これに対し、「マタはよくやってくれた。最後に交代させたのは、セットプレー対策で身体の大きな選手を残しておきたかったためだ」とモウリーニョは説明している。
 
 シュバインシュタイガーに対してトップチームでの練習を禁止したことも大きな非難を浴びるなど、選手への対応が注目される新指揮官。チェルシー時代同様、こういったことから問題が生じていかなければ良いが……。
 
 それはさておき、幸先良くタイトルを獲得したチームについてモウリーニョは、「お世辞にも良いパフォーマンスだったとは言えないが、シーズンに向けて可能性を感じさせるものではあった。何人かの選手は、まだ始動して1週間しか経っていない」と語っている。
 
「このプレシーズンは、あまり良いものではなかったが、チームは徐々に変わっていくだろう。とにかく、一番大事なのはシーズンの最初にタイトルを獲得できたことだ」
 
 モウリーニョは、改めてこの勝利が、復権を誓うチームにとって幸先の良いものであることを強調した。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事