手振りとコミュニケーションでコントロール。まるでピッチ上の指揮官だった山田康太の振る舞いにチームメイトも称賛「大きい存在です」【横浜FC】

2025年09月29日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

チームを落ち着かせ、攻守の動きなどを確認する様子も

ボランチで先発した山田。65分にピッチを退くまで、常にチームメイトとコミュニケーションを取っていた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第32節]横浜FC 1-0 湘南/9月28日/ニッパツ三ツ沢球技場

 J2降格圏に沈む18位・横浜FCは9月28日、J1第32節で19位・湘南ベルマーレとホームで対戦。湘南との勝点差は3ポイントで、負ければ並ばれてしまう状況のなか、32分に細井響が決めた1点を守り切って勝利した。

 球際の激しい攻防が繰り広げられた一戦において、横浜FCで異彩を放っていたのがボランチで先発した山田康太だ。

 攻守両面での貢献はもちろんだが、湘南戦で特に光っていたのがチームをコントロールする役割。開始15分、相手のペースになりかけていた場面で、最終ラインに落ちてパスを受けた山田は、その場で止まってボールを保持しながら、手振りでチーム全体に落ち着くように指示した。

 その後も度々、ゴールキックやCK、FKなどのシーンでチームメイトと積極的にコミュニケーションを図り、攻守の動きなどを確認する様子があった。山田は試合中に足を痛めたようで、65分に担架で運ばれて交代したが、彼の姿はまるでピッチ上の指揮官のようだった。
 
 もっとも山田のそういう姿はよく目にする。ただ、湘南戦ではいつにも増して際立っていた印象だ。背番号76とのコミュニケーションが多かった福森晃斗はこう話す。

「試合中にその場で出たズレは、すぐに話し合うことで修正することができる。前半が終わった後に話をしても、その場面がすぐに思い浮かばないかもしれないので。今日だったら近いポジションの細井、康太、窪田(稜)、ボニ(ンドカ・ボニフェイス)の4人と意識的に話をして、自分たちの声が届かない前線には康太に経由してもらったりしていました」

 また、キャプテンマークを巻いた岩武克弥は「(選手同士の)コミュニケーションは試合を重ねるごとに増えている」としたうえで、山田を「大きい存在です。常に声をかけてくれたり、厳しいところを拾ってくれる運動量もそうだし、守備陣として助かっています」と称賛する。

 今季のリーグ戦は残り6試合。山田はチームが残留争いをするうえで欠かせない存在だ。痛めた箇所が軽傷であることを祈りたい。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

【動画】チームに勝利をもたらした細井のゴール

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