元日本代表の大久保嘉人氏が８月１日、楽天グループ最大級のイベント「Rakuten AI Optimism」内のトークセッションに参加。楽天グループ社長の三木谷浩史氏、MCのハリー杉山氏と共に、多くの人々が集まったパシフィコ横浜を盛り上げた。

　大久保氏は今年４月からスペインのバルセロナで生活している。選手時代もラ・リーガのマジョルカ、そしてブンデスリーガのヴォルフスブルクに在籍し、海外に接していたなか、三木谷氏から「ドイツとスペインのサッカーのスタイルは違う？ドイツはどっちかという鬼軍曹的なイメージ？」という問いが飛んだ。

　この質問を受け、ヴォルフスブルク時代は、超が付くほど過酷な練習を課すフェリックス・マガト監督の下でプレーした43歳の元日本代表FWは、次のような考えを示した。

「（ドイツは）本当に鬼軍曹が多いんですけど、スペインはちょっとまた違いますね。ドイツは日本のように規律を守ってちゃんとやっていく、そこに選手がついていく感じなんですけど、スペインは組織もありながら、個人として『どう上に行くか』がフォーカスされています」
 

　この日のテーマの１つは「キャプテンの役割／心得」。ハリー氏から「大久保さんにとって１番影響が大きい、絶大な存在だったキャプテンは誰ですか？」と訊かれた際には、日本代表とヴィッセル神戸で共闘した宮本恒靖氏を挙げた。

「やっぱ宮本ツネさんは凄かったですね。代表なんか特に個性の集まりで、その中でまとめないといけない。僕みたいなやんちゃな若手もまとめないといけないので、そこは非常にコミュニケーションを取ってましたし、最高のキャプテンだったと思います」

　鬼軍曹、名キャプテンの薫陶を受けたやんちゃな若手は、やがて史上初の３年連続J１得点王に輝き、最終的にJ１最多の191ゴールをマーク。名実ともに日本を代表するストライカーとなった。そして今は、スペインの語学学校に通い、再び学ぶ日々を過ごしている。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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