トッティ、イグアインの高額移籍に「最近のサッカー選手は遊牧民のよう」と物申す!

2016年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ファンは裏切られないことを望んでいる」(トッティ)

6月に1年の延長契約を結び、ローマで25シーズン目に入るトッティ。そんなレジェンドが昨今の移籍市場に物を申した。 (C) Getty Images

 現地時間7月26日、ユベントスはナポリからアルゼンチン代表FWのゴンサロ・イグアインを獲得したことを公式に発表した。移籍金は9000万ユーロ(約108億円)と今夏最高額となった。
 
 歴代の移籍で見ても、ガレス・ベイルの1億ユーロ(約120億円)、クリスチアーノ・ロナウドの9400万ユーロ(約112億円)に続く、史上3番目の高額移籍で大きな話題となっている。
 
 昨シーズン、イグアインはセリエA記録を66年ぶりに塗り替える36得点を記録する圧倒的なパフォーマンスを披露し、ナポリの躍進に貢献。その活躍ぶりを考えれば、ユベントスが支払った額にも納得がいく。
 
 しかし、一方でこの高額移籍には懐疑的な声も上がっており、あのディエゴ・マラドーナも「イグアインがユベントスのようなライバルに移籍するのは残念だ。だが、選手だけの責任にもできない。選手には選手の責任があるが、最も喜ぶのはビジネスをする者たちだからだ。誰もサポーターのことを考えていない」と同胞の移籍を惜しんでいる。
 
 そんなイグアインの移籍直後に物を申したのは、ローマに所属するフランチェスコ・トッティだ。
 
 ローマ一筋25年のレジェンドは伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の取材に応じ、「最近のサッカー選手は遊牧民のようだ。彼らは心でなく、金に従うんだ。たぶんそれが俺との差だ」と頻繁に繰り返される高額移籍に対して独自の表現でコメントした。
 
 さらに「もし、俺が金を優先していたら10年前にローマを去っていたさ。俺にとって最も重要なのは、金じゃなくて情熱なんだ。いつだってローマのシャツを愛している」と、自身のキャリアにおいて情熱を優先してきたことを明かしている。
 
 イグアインの移籍に関しては「ファンはチームに忠実なプレーヤーを見るためにスタジアムに行く。そして裏切られないことを望んでいる」とファンの心情を気遣った。
 
 しかし、トッティは「イグアインがユベントスに移籍したのは災難だが、今のイタリアでは大金を得ようとするのは普通のことだ。すべての外国人選手がマラドーナのようではない」とイタリア国内ではナポリ以外でプレーしなかったマラドーナを引き合いに出して、セリエAにおける移籍の現状が昔とは違うと語った。
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事