「僕自身がリーダーとして未熟だった」山田大記が振り返る磐田のクラブ史上初のJ2降格「泣いているサポーターを見て…」

2025年03月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「それ全部含めて、めちゃくちゃ悔しかった」

山田氏がかつて自身が経験した磐田のJ2降格を振り返った。(C)SOCCER DIGEST

 現役時代はジュビロ磐田などで活躍した山田大記氏が、元日本代表MF鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演。古巣ジュビロのクラブ史上初のJ2降格を振り返った。

 山田氏は明治大を卒業後の2011年に磐田でプロキャリアをスタート。1年目から出場機会を得て、2年目はゲームキャプテンを務める。迎えた3年目の13年シーズン、チームは降格圏の17位で終え、J2行きを余儀なくされた。

「やっぱり、一つは僕自身がすごくリーダーとして未熟だった。それゆえに、チームが悪い方向に転がるのを止められなかったというよりは、僕自身の行動で、よりそういう方向に転がしてしまった」

 当時の悔しさを吐露する山田氏は、さらにこう続ける。

「リーダーシップという論点だけじゃなくて、他責になってしまった。"こんなんじゃ勝てないよ"という、人のせいにしてしまうような時期もあった。そういう試合って、やっぱり勝てない。最後の最後は、僕も"やるしかない"となるし、みんなも"やるしかない"となって、最後の数試合はグッとなったんですよ。

 ですけど、その最後の最後になる前の何試合か、みんなフワッとして、みんな誰かのせいにしてやっている数試合で、僕自身も誰かのせいにしてやっていて。この数試合が最後に響いて、っていう感覚もあった」
【動画】後悔――山田大記が振り返るジュビロ磐田のクラブ史上初のJ2降格
 大好きなクラブを降格させてしまった。山田氏は「自分がやることはやって、最善を尽くして、その結果を受け取るのか。というところで言うと、やれることはやれず、自分もむしろマイナスな方向にチームを動かしてしまって、こういう結果(J2降格)に結びついてしまった。それ全部含めて、めちゃくちゃ悔しかった」と唇を噛む。

 鈴木氏から「街の雰囲気とか、サポーターの反応は?」と問われれば、「ジュビロサポーターは優しいので、悲しんでいる感じ」と明かす。「より辛かったですね。いっそ怒りをぶつけてくれた方が楽なのにと、ちょっと思っていました」。

 クラブを熱心に応援してくれる人たちの期待に応えたかった。でもそれができず、無念さが込み上げる。「全部受け取って、でも選手も頑張ってるって、苛立ちを押し殺して、泣いているサポーターを見て...やっぱり、サポーターに泣かれるとキツいっすよね」と山田氏はしみじみと語った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開!

【記事】「大谷翔平って何であんなに凄いの?」中村俊輔の素朴な疑問。指導者としてスーパースター育成にも思考を巡らせる
 

次ページ【動画】後悔――山田大記が振り返るジュビロ磐田のクラブ史上初のJ2降格

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事