「私なら激怒している」“三笘の1ミリ”を想起?前田大然の“2点目取り消し”が物議! 元レフェリーは「審判はこういう判定で推測をすべきではない」

2025年02月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「フラストレーションは想像できる」

1ゴールを決めた前田だが、2点目は幻となった。(C)Getty Images

 決まっていれば、少なくともポイントを手にした可能性も小さくない。それだけに、前田大然の得点が認めらなかったのは、議論を呼ぶ判定となった。

 前田が所属するセルティックは2月22日、スコティッシュ・プレミアシップ第27節でハイバーニアンに1-2で敗れた。2点を先行されてから前田のゴールで1点を返したが、追いつくには至らず。リーグ戦では8試合ぶりとなる黒星を喫している。

 終了間際には前田が同点弾をあげたかに思われた。だが、クロスの前にゴールラインを割っていたとの判定で取り消されている。リプレー画像でも微妙なところだっただけに、ゴールが認められなかったことは物議をかもした。識者からも疑問の声があがっている。

『The Scottish Sun』によると、OBのニール・レノンは『Premier Sports』で「私がブレンダン(・ロジャーズ監督)なら、激怒しているだろう。リプレーで見ても、ボールが完全にラインを割っていたかどうかは結論を出せるものではなかったと思うからだ」と話した。

「副審がそこにいて、最も良い視界だった。主審は認めた。それからVARが介入した。私は今でもボールが完全にゴールラインを割ったかどうか確信できない。だから、フラストレーションは想像できる」
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 また、アラン・ハットンも「ぎりぎりだ。誰にとっても、一瞬で決断するのがとても難しい」とコメント。マービン・バートリーは「最初に見たときはボールが出たはずだと思った」と述べている。

「それからリプレーを見たけど、難しい。VARが覆したのなら、事実なのだろう。ボールが明らかに出たことを示す画像があるに違いない。個人的には、フルスピードでリプレーを見る限り、とても、とても難しい。ワールドカップでも、ボールが出たと思われたのに、実際にはラインにかかっていたということがあった」

 バートリーの指摘は、記憶に新しいカタール・ワールドカップでの「三笘の1ミリ」だろう。以前なら取り消されていたかもしれない日本のゴールが認められたことは、技術革新の功績でもあった。

 その意味で、元審判のキース・ハケットは、さらに改革が必要かもしれないと話した。『Football Insider』で「明らかにぎりぎりの判定だ。だが、審判はこういう判定で推測をすべきではない。今回は彼らがそれをしたのは明らかだ」と指摘した。

「コーナーからコーナーまで、ゴールライン全体をカバーするゴールラインテクノロジーにすることを導入すべきタイミングだ」

 現時点で前田のゴール取り消しが覆されることはない。だが、将来のサッカーにおいて、こういったケースがどう判定されていくかは興味深いところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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