「魂がなく、進歩もない」上田擁するフェイエにも敗戦…“悲劇的”なイタリア名門を母国紙が糾弾!「一部の選手に問題」「監督が代わっても…」

2025年02月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

フォンセカ監督を12月末に解任

上田が先発したフェイエノールトに敗れたミラン。(C)Getty Images

 イタリアの名門ミランは、浮き沈みを繰り返してきた。

 国内王者インテルとのミラノダービーでは2勝1分けで、スーペルコッパで逆転勝利を収めた。チャンピオンズリーグ(CL)ではレアル・マドリーを敵地で下している。

 だが、シーズンを通じての成績は芳しくない。セリエAでは7位と苦戦。欧州最高峰の舞台でも、ベスト16ストレートインのチャンスを手にしながら、リーグフェーズ最終節で格下のディナモ・ザグレブに敗れ、プレーオフに回ることを余儀なくされた。

 そしてそのプレーオフでも雲行きが怪しい。2月12日の第1レグで、上田綺世を擁するフェイエノールトに敵地で0-1と敗れた。立ち上がりに守護神マイク・メニャンのミスから失点すると、その後もホームチームを相手に苦戦。サンティアゴ・ヒメネス、ジョアン・フェリックスを加えた攻撃陣も不発に終わっている。

 今季はステーファノ・ピオーリからパウロ・フォンセカに指揮官を代えたが、成績不振から12月末に解任。セルジオ・コンセイソンを後任に据え、前述のようにスーペルコッパは制したものの、その後は不安定な戦いを続けている。

【動画】ミランGKが痛恨ミス→フェイエノールトの決勝点
 この状況に、イタリア大手紙『Gazzetta dello Sport』は2月13日、ミランは「不治」だと表現。「シーズンのこの時点で、疑いは悲劇的に確かなものへとなりつつある。これこそが、今季のミランを象徴する言葉だ」と批判した。

「数か月が経ち、試合が過ぎていき、監督が代わって、だがミランの本質は変わらない。基本的に魂を込めることができないチームで変わらないのだ。主な問題が一部選手にあるのは明白。シーズン後、刺激を感じていない選手たちの放出を進め、スカッドを変え続けるのがフロントの任務だ」

 同紙はディナモ・ザグレブ戦からフェイエノールト戦で「進歩しなかった」と指摘。「どちらも客観的にはミランに劣る相手たちだ。だからこそ、警鐘が大きく鳴らされる」と続けた。

「フェイエノールト戦は、もはや十分に明らかなはずのことを裏づけた。欧州においては、精神的・肉体的な姿勢が伴わなければ、クオリティとテクニックそのものだけでは不十分ということである。ミランの攻撃陣は夢のようだったが、武器にできなかった。理由はシンプルだ。技術が優れていても、インテンシティが伴っていなければならない。ミランは全体的にそれが欠けていた」

「悪いかたちでプレーオフを戦うことになったチームであれば、フェイエノールトのようなアプローチを期待するのは当然だ。試合に飛びかかり、速いリズムを保って、前に向かってプレーする。頭から足に向けて指令を出すことが必要だ。しかし実際には、気の抜けた姿勢で、デュエルは一方的だった。監督たちが代わっても、問題はいつも同じままだ」

 ミランは15日のセリエAで下位ヴェローナと対戦。その後18日にフェイエノールトとの第2レグに臨む。本拠地サン・シーロでリベンジできるか。コンセイソンと選手たちのリアクションが注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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